広島カップ

魔女の宅急便の広島カップのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
4.1
普段は暗い森の奥でひっそりと山羊の頭のスープを作ったりして社会から距離を置き、時折り善良な人間達に呪いをかけるのが魔女の本来の姿だと思っていた私は本作の魔女を見てビックリ!
人間の住む街で24時間一緒に仲良く暮らし、仕事まで真面目にこなしていて、しかも身分?を隠しているわけでもなく正々堂々魔女として公道を闊歩し、市街地の上空を衆人環視の下無許可で?飛行したりする。
魔女と呼ぶことも憚られる程の主人公キキは「奥様は魔女」のサマンサに少し近いけれど矢張り違う全く新しいタイプの魔女の登場でした。
加えて他の登場人物達も皆スッパリと良い人達ばかりでこちらの方もビックリ。冒頭のユーミンの主題歌からラストの大団円まで、何から何まで陽性で影の部分が無い作品でした。

『千と千尋の神隠し』と同様に子供の独り立ちの物語を、いつもながらのダイナミックな空中アクションを混じえて夢いっぱいに描いていて宮崎監督の面目躍如です。
「君たちは...」なんかよりこちらの方が断然好きです。
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