彦次郎

戦場のメリークリスマスの彦次郎のレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
3.9
1942年ジャワ島での日本軍人と捕虜の対立友情と愛憎を描いた恐らく大島渚監督で最も有名かつヒットした作品。
メインテーマ曲の美しい旋律が印象的。
戦争シーンが無い異色さですが舞台が収容所に限定されている事で同性、対立する立場、相容れない文化という日常では律し得ない状況下での何かを超えた共感が現れていたと思います。
メインの登場人物を演じる人がミュージシャン(他にも内田裕也やジョニー大倉)や漫才師という普通に考えると常軌を逸したキャスティングですがデビッド・ボウイと坂本龍一とビートたけしの起用は天才的でもあります。
各々が自分の美学みたいなものを持っていて特徴的です。特にハラは眼光、口調、所作などの暴力の匂いと平穏さの境界の曖昧さが有り体型と相まって戦争時の日本軍人にこんな男がいたと思わせる雰囲気でした。
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