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魔女の宅急便のstのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
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近代以前/近代以後の対比が様々な形で表れる。魔女/飛行船、森/都市、ウルスラ(絵に興じる)/都会の女(パーティに興じる)、動物/人間。ジジは森(・動物・自然)の言葉を翻訳し、キキに伝える。黒猫ジジが都会の白猫に恋するように、キキは都会っ子トンボに思いを寄せる。ジジはキキにとっての翻訳者でもあり、自らの写し鏡でもある。トンボは絵に描いたような都会っ子であるがどこか心が通ずる。それは近代的な動力源に頼らない”人力飛行”に憧れる、「近代以前」の心を持つからであろうか。森と都市が出会い、共存し、世界が成立する。”魔女”は橋を渡し両者を結ぶかの如く、高く空を駆ける。

小さい頃からすり切れるほど観てるけど、寓意性ありすぎて今観ても新たな気付きがあるのすごすぎる… 名作。録画してた金ローにて。
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