おけい

私の20世紀のおけいのレビュー・感想・評価

私の20世紀(1989年製作の映画)
5.0
ハンガリーの女性監督イルディコーエニュディの長編デビュー作。だいぶ前に鑑賞済。

『心と体と』もきっと好きになりそうな予感はするのでベストコンディションで観る為タイミングを見計らっていてまだ未見。

観た後の興奮が暫く醒めなくて、この映画のことをずっと考えていたのだが。それでもレビューを書く気になれなくて、こんなに月日が経ってしまった。

時に、女優がいつまで見てても飽きない魅力を放ちそれだけでも評価を爆上げしてしまう映画がある。本作のドロタセグダも全く違うタイプの双子の姉妹という二役をかえして倍の魅力を放つ。

エジソンが白熱電球を発明した時代に貧しい双子の姉妹リリとドーラが誕生する。やがて2人は孤児となり別々にもらわれていく。20年の月日が流れリリは革命家に(地味っ子)ドーラは詐欺師に(派手っ子)

オリエント急行の列車に偶然乗り合わせた姉妹はある紳士Zと出会うのだが、純朴なリリと妖艶なドーラを同一人物と勘違いしたZが彼女たちを愛してしまうというラブロマンス。

クラシカルなモノクロームに電球💡の光が揺らぐ美しい映像とともに、まるでおとぎ話のような、魔法にかけられたような…そんな奇跡のような映画。

この奇跡は心にしっかりと刻まれているのだが、なんやうまい言葉が見つからない。
おけい

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