HicK

ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔のHicKのレビュー・感想・評価

4.3
《単作としての見応えも出た2作目》

【今回から好き】
舞台の説明に時間を費やした1作目だったが、今作から物語が動いていく面白さを味わえる。3つのストーリーが同時進行。それぞれが絡み合い、クライマックスに向けて集まっていく。とても好きな展開。そして中間作ではあるが、今作のゴールもちゃんとあるので見応えあり。そのゴールを目指し発展していく物語が魅力的だったので、前作のような上映時間の長さは感じなかった。

【スメアゴル】
スメアゴル/ゴラムのCGは驚異的な出来栄え。ふとした表情や葛藤、見下す仕草など本当に存在しているかのよう。実際の俳優たちと絡む時もちゃんと体の重さを感じ、とてもリアルだった。納得のアカデミー賞特殊効果賞受賞。たぶん当時、スメアゴルvsドビー(ハリポタ)みたいな視覚賞争いだったと思う。フルCGの実写作品キャラを発展させた時代。

【フロドの三角関係】
旅の仲間たちの熱い決戦の裏で、フロドのストーリーは大して進まない。でも、スメアゴル、サムとの三角関係は完結作への舞台をしっかりと作り、壮大な"フリ"になってた。「サムは素敵なキャラクターなんです」と言わんばかりの観客へのすり込み。大成功だと思う。役者も素晴らしい。

【総括】
今回はシリーズの真ん中、続編でありながら一本の映画として見応えがある作品に。同時に完結作への伏線をうまく作り出している優秀作。
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