Risa

エンター・ザ・ボイドのRisaのレビュー・感想・評価

エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)
4.8
ここまで悪酔いするような映像は初めてです。
私は乗り物なんかも酔い易い方なので、その様な場面は目を逸らしつつでしか観れないほど、、。
それほどのサイケデリックな映像ですが映画として成り立ってます。

私、全部を直視して見たら 完全にキマってしまうかと。吐くレベル。

という訳で ドラッグ映画です。
舞台は東京の歌舞伎町。

引くほどの映像テクニックは多岐に渡るのですが、生命?魂?を光で表現してます。これがまぁ 酷い 笑

ギャスパーノエの今までの美しさのある欲望とは全く違いました。
汚く描いた欲望と言うと語弊があるかもしれません。今までのものも 汚いっちゃ汚いですし。むしろ 汚いっていうかね。

そこが題名にも繋がってくるんでしょうけど、void(虚無)な欲望と言うのが良さそうです。

ちなみに音楽はダフトパンクのトーマ・バンガルテル。

人々はゴキブリの様に産まれ、そしてゴキブリの様に死んでいく主人公。かなり淡々とした話の進み方です。
生きていることの意味なんて理性無き人々には欲望としか表すことが出来ず、その欲望というものはvoid (空虚)でしか無いのです。
無様で汚いんですが、生命力を感じました。なんというか、これだけ汚れているのに自然を感じます。
理性無き人々はまさにゴキブリやどぶネズミ。

今までノエ作品は理性との葛藤が描かれてましたが、今回は理性を描いておりません。

それを比べると、、人間って理性があるから変態だということがよく分かります。
やっぱりノエ監督は凄い。。

人間の自然体とはなんなのか、、
理性とは、虚無とは、、


死は最高のエクスタシーだ。