Risa

エル プラネタのRisaのレビュー・感想・評価

エル プラネタ(2021年製作の映画)
3.5
アマプラで、出てきて長くなかったので見たのだけど、白黒なので古い映画かと思いきや、最近の映画で内容も現代的風刺。

なるべくしてなった貧困の母子家庭の話。
娘もどうにかしてお金を稼ごうと努力はするものの、思うようにはいかない世の中。
街もシャッターが降りているところばかり。白黒の不景気な世の中も白黒で映せば幾分か美しく見えるし、オシャレが好きな虚しい母娘も白黒で映せば美しい。

ファーのコートを羽織り、サングラスをかけて、ブランドバッグを持てば自信を持って颯爽と歩くことができるし、饒舌にもなる。それが一張羅。

そこまで冷えない秋だが、羽織りにファーのコートはまだ暑い。

仲の良い母娘の関係は白黒のせいか美しく見えた。

退屈そうな映画に見えて皮肉にも現実的な内容で、後半には可哀想な家庭のドキュメントのように目が離せなくなり、終わり方がまた良かった。

お金が無くても見た目に気を使えることは良いことだと思うし、お金が無いからこそセンスを活かして生活を彩ることは大切だと思います。ただしそれが、清貧であればというところ。
Risa

Risa