たた

ベスト・キッドのたたのレビュー・感想・評価

ベスト・キッド(2010年製作の映画)
3.6
「最高の戦いは、戦わないことだ」

少年まんがの王道のようなストーリー。いじめられっ子が修行して強くなり、いじめっ子に立ち向かう。
ジャッキーとジェイデン君の師弟コンビ、異色なようでいて、すごいしっくりくる。

ただ…大スタージャッキーをもってしても、本家ミヤギさんの、偉大な存在感を越えることはなかった。
だってどうしてもね、ジャッキーが実は達人なんだって最初から分かってますから。なんせジャッキーですから。

ミヤギさんが持つただの怪しいおっさん感を、醸し出せるのは、ジャッキーではなかったわけです。

でも映画全体としては、本家よりこのリメイク版の方が楽しめると思います。

アクション映画で映えるのはやっぱり空手よりカンフーだし、
ジャッキーだけでなく子供達もみんな体術がすばらしいし、
テンポもよくて、恋愛パートも微笑ましく見られます。

皆キャラも立ってるし、絵面もきれい。
空撮で見るジェイデン君の、しなやかな体躯と演武の美しさよ…

過去の自分を責めて泣き崩れるジャッキーを、何も言わずに稽古に引っ張り出すジェイデン君。
二人の思いが重なっていくさまを影で見せるシーンも好きです。

オリジナルより良いと思うところ、いくつもあるんですが…
やっぱり、この映画にはミヤギさんがいないっていう、ただそれだけで、僕の中でリメイク版がオリジナルを越えることはないのです。

ただ兆しはありました。
序盤、ショボくれた感じのじーさんが実は卓球の達人で、なめてかかったらコテンパンにやられたシーンですね。
あそこから、まさかの卓球サクセスストーリーが展開したとしたら…
ミヤギさん再来はあり得たかも知れません。
たた

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