佐藤克巳

絶唱の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

絶唱(1958年製作の映画)
5.0
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」の境地。「人情紙風船」の山中貞雄監督と同じ鳴滝組だった滝沢英輔監督ならでは。数十年振りに再見して、恥ずかしながら再発見しました。浅丘ルリ子が観音菩薩さ乍らの、美しさ清らかさ可愛いらしさに惚れ惚れし、小林旭も、真一文字の逞しい青年を好演し、二人とも、スターの座が見えた転機になっただろう。三津田健の非情とも思える頑迷な父を名演した作品貢献度は高い。
佐藤克巳

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