まーしー

ブラック・ウォーターのまーしーのレビュー・感想・評価

ブラック・ウォーター(2007年製作の映画)
3.0
2003年に起きた事故を題材にした、実話ベースのオーストラリア映画。
北オーストラリアで川釣りツアーに参加した男女3人が、イリエワニ(人喰いワニ)に襲われる——。

ワニに襲われ、マングローブに囲まれた川に放置された3人。
・眼鏡を失った近視の夫
・妊娠中の妻
・足に怪我を負った妻の妹
そして、この3人が、今後の対処方針で議論を交わすが、その内容も解りやすい。
・転覆したボートを再利用するか。
・川を泳いで陸に上がるか。
・マングローブの木の上で救助を待つか。

誰かがいずれかの行動を取る度に、ワニが襲ってくるかも知れないという恐怖。
ワニの出現を示唆するかのように、効果的に描写された水紋や水音がスリルをもたらしている。
そして、ところどころに挿入される、マングローブ林や川面の映像。
「動」と「静」をうまく融合した演出は印象に残った。
また、実際に生きたワニを使用したとあって、襲ってくるワニはリアルそのもの。B級モンスター映画特有の、チープ感が漂っていなかった。
特に、移動する先でワニと対面するシーンは、最もスリルを味わえる瞬間だろう。

隔離された状況下。果たして、3人の運命は!?
決して派手さはないものの、それなりにスリルを味わること間違いなし。
また、90分程度にコンパクトにまとめられており、鑑賞もしやすい。
アニマルパニックの映画としては、良作の部類だと思う。