千年女優

スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還の千年女優のレビュー・感想・評価

4.0
帝国軍の激しい攻撃に反乱軍が追い込まれ、宿敵であるダースベイダーから自身の血筋に関する過酷な運命を告げられながらもダークサイドからの誘惑を絶ったルーク。犯罪王ジャバに捕えられたハン・ソロの救出と共に絶え間ない鍛錬を積み、帝国軍への逆襲と因縁の戦いへ挑む様を描くスターウォーズのオリジナル・トリロジー最終作です。

次第に明るみになっていく血脈に刻まれた因縁への決着で壮大な宇宙戦争を鮮やかに終結させ、世界中に熱狂的なファンを作った大カルト映画シリーズの完結作です。もちろん現代とは比べるべくもないですが、それでもアクションも進歩を見せ抜群のデザインと世界観によるマジックを浪花節の物語で三作に渡って紡いできた軌跡は見事です。

このトリロジーの物語的美点は、夢と想像力を掻き立てる壮大な宇宙戦争を、小難しい政治対立ではなく「悪の圧政者への正義の反抗」の構造とし、それを剣での親子対決に集約させる万人受けするプロットで描き通した点で、その明快さが老若男女も国境も超越する、その世界観通りのユニバーサル・エンターテイメントに至らしめたのです。
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