さうすぽー

ほしのこえのさうすぽーのレビュー・感想・評価

ほしのこえ(2002年製作の映画)
2.9
自己満足点 57点

君の名は。や天気の子を手掛けた新海誠の自主製作によるデビュー作。

この作品がインターステラーに影響を与えたというのは本当に驚きでした。
インターステラーでは時空を越えた親子愛を描いていますが、本作でも時空を越えた絆と時間のズレによって引き裂かれる切ない関係を男女の恋愛で描いています。

この物語でも、主人公がある宇宙の軍隊に選ばれ、地球の恋人を残して宇宙に旅立つ話。
インターステラーのように歳を取るスピードが遅くなるわけではありませんが、地球から遠ざかる度に届く時間が遅くなるというところに新海誠特有の切なさを引き立たせています。

ただ、個人的にこの映画では短編の作品からか男女の関係性をさほど描かれてるわけでもなく主人公の女の子が宇宙に行くので、そこまで切なさを増大されるものでは無かったです。

これはインターステラーとは関係ありませんが、ロボットのデザインがあまりにもガンダムやパトレイバー等に近いために大作バトルアニメを彷彿させられますが、自主製作でそんなに予算がかけられないため、デザインのわりに迫力がかけてしまいます。

ただ、背景美術による映像の美しさは自主製作時代から健在で、天門さんによる音楽も美しく、新海誠ワールドを堪能出来ました。


個人的には総合して普通ですが、新海ワールドが好きな人にとってはたまらない作品であることに変わりなく、物語的にはインターステラーとの比較としても観るのも面白いです。