りんごチャン

見えない恐怖のりんごチャンのレビュー・感想・評価

見えない恐怖(1971年製作の映画)
4.3
撮り方!恐怖ー!

お気に入りのリチャード・フライシャー。‘71年なので古めかしく感じるのは正直なところ。でもただならぬ恐怖へのいざない方は今でも新作映画として紹介してもおかしくないほど。

退院した盲目のサラは叔母の家族と生活している。サラには厩舎で働く恋人スティーブがおり、入院中会えなかった二人は久々に乗馬を楽しむ。幸せな時を過ごしたあとスティーブに送りとどけてもらったサラはひとり大きな屋敷で外出中の家族の帰りを待つ。家具を伝い壁を伝い部屋やキッチンを移動するサラだが盲目の彼女には見えない数々の異変が起こっていたのだ…。

一貫した犯人の見せ方が恐怖を煽るし、サラの見えない状況(自分に置き換えて考えたらゾッとする!)にも何回ヒャッ!って言ってしまったか。ジプシー野郎の酷い仕打ちにも負けず窮地を脱したシーンには涙が出そうだった。迫真の演技で薄幸のヒロインを演じたミア・ファローが凄いし、カメラの撮り方・場面の構図がとても印象的な作品だった。