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復讐するは我にありのryodanのレビュー・感想・評価

復讐するは我にあり(1979年製作の映画)
5.0
1979年公開作品。物心ついて間もない頃の昭和。なんだか懐かしい。醬油の貸し借りとかホントにあったんだよね~。「復讐するは我にあり」って神の言葉だったんだ。意味を履き違えていました。復讐は神の仕事、人間はしてはいけませんよって意味らしい。では今作の復讐って一体何?思い当たるとすれば父親への復讐なのか?父親に対する復讐でこんだけの事しでかしたとしたら甘ったれにも程がある。まぁ家族自体イカレテルけどね。父親も母親も嫁?も。ラストの謎の散骨のショット。たまらなかったな。緒形拳さんの芝居もさることながら三國さんの芝居もなかなか。ミヤコ蝶々さんの顔久しぶりに見ましたね。あ~ぁ懐かしい。作品のテーマより、まぁテーマの根底にもあるか、「昭和」が存分に味わえて楽しかったです。人間と人間の距離とか。昭和の大人の世界ってこんな感じだったなって。明け透けで泥臭くて。昭和を作品として描くと時代考証ばかりに力点が置かれて空気はなかなか再現できないもんです。でも今作はやはりその時代を切り取ったものですからリアル度が違います。深作監督や今村監督はそういうところが魅力でした。
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