よっち

復讐するは我にありのよっちのレビュー・感想・評価

復讐するは我にあり(1979年製作の映画)
3.3
アマプラのリミットが来るので、以前から気になっていたので、鑑賞。

昭和の映画だな〜。しかし。
渋い、くどい、エロい。

倍賞美津子を見直した。
今まで、ドラマでみても、なんか田舎っぽさを感じるおばちゃんだと思っていたが、温泉のシーンで、身体のラインだったりハスキーな声や、あんな一途にストレートに迫るなんて、演出ふくめ、めちゃくちゃ色気あるって思ってしまった。
当時の女優さんってすごい!

緒方拳のストーリーもだけど、どちらかというと、この倍賞美津子&三國連太郎の二人の関係のほうが、なんだか、ちょっと見てはいけない物を見てしまった感じがして、特にかづこの業の深さを感じた。
好きになってはいけないと分かっているのに、お互いの気持ちがチラ見えしてるエロスよ。昭和〜。

緒方拳の怪演も素晴らしかった。
彼が詐欺だなんだと人を騙している中でも、唯一父親の前では憎しみの感情が抑え切れず、一番素で、人間臭い。という演技。

最後の散骨で、父とかづこが、やっと解き放たれると思って散骨するシーン。
序盤はやはり言っても息子の骨だからと…懐に忍ばせたりもするけど、まけば撒くほど、二人が「ええ?」と、何かに怯えるような表情をして、最後は、ツボもろとも全部ぶちまけて終わったのが印象的。

ここの演出の意図がいまいちわからないが、おそらく、
神のみぞ悪人の復讐が許されるとするならば、神に叛いた二人の関係こそ、
巌の復讐から解放されたからOKなわけではなく、
神の赦しを得られたわけではなかった、という事が、散骨で気付かされたのか??

最後の演出だけ、わざとらしさが感じられて、ピンとこないけど。
巌のストーリーよりも、最後のシーンが気になりました。
よっち

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