うにたべたい

惑星大戦争のうにたべたいのレビュー・感想・評価

惑星大戦争(1977年製作の映画)
3.1
海底軍艦のリメイク作品。
海底軍艦では敵は海底のムウ大陸でしたが、本作では遙か銀河の彼方からやってきた侵略宇宙人となっていて、海底軍艦よりさらにスケールアップした、タイトルの通り惑星間の戦いを描いたストーリーとなっています。

本作公開時には「スターウォーズ」や「宇宙戦艦ヤマト」などが日本中でブームになっていて、本作はその人気に肖ったものなっています。
そのため、「スターウォーズ」や「宇宙戦艦ヤマト」に影響を受けたと思われるシーンが作中散見されているのが特徴です。
UFOからの攻撃に地球上が脅かされ、さらには宇宙ステーションも敵の宇宙船の攻撃に合う。
宇宙防衛軍の要請で滝川は宇宙防衛艦・轟天を完成させ、敵の宇宙人が本拠地にしている金星へ向けて帆を張るというストーリー。
轟天は本作における轟天号で、もちろん先端には立派なドリルが付いています。

本編中はこのドリルがなかなか回転しなかったので、飾りなのかと、そもそも宇宙戦艦になぜドリルが必要なのかと、危うく冷静になりそうになりましたが、実はこのドリル部分が重要だったということが後半で判明します。
特撮は海底軍艦よりかなりパワーアップしていて、UFOや敵艦・大魔艦との戦いは迫力がありました。
ミサイルの撃ち合いが激しく、艦上が燃え上がりながらもお互い撃沈せず、果敢に砲撃する姿はなかなかカッコよかったです。

キャラクターは特徴的で、ストーリー展開もわかりやすく、さらに本作のキャラの致死率が結構高く、良いキャラも容赦なく死にます。
最終的には主要キャラはほぼ死ぬので、視聴時には驚きます。
見所は多く、中だるみというほどのものも無かったように思えるのですが、海底軍艦に比較すると、全体的に物語が薄い気がして、いまいち最後まで楽しめることができなかったです。
海底軍艦は個人的に好きな伊型潜水艦が登場するので、贔屓目なところがありますが。

本作は怪獣は不在ですが、その代わり、轟天と大魔艦の戦いシーンは作り込まれていて、大変楽しむことができました。
あと、主演の森田健作が若い。
千葉県知事としての姿しか知らないので、新鮮でした。