このレビューはネタバレを含みます
終盤、父の言葉に唸らさる。
犬畜生の如く規範に外れたヒトに対し、責任を問わない赦しの心は「慈悲」ではなく「傲慢」である。特に己の尊厳を踏み躙った相手には怒りの罰を与えねばならない。
主題は大変興味深い見解であるものの、全編通して舞台セット内の演劇で展開するという奇抜すぎる演出が最後まで刺さらなかった。
エンドロールでのドッグヴィルの住人を連想させる現実の写真たちがかなり強烈でした。
醜悪なドッグヴィルとのコントラストによって、本作のニコールキッドマンはかつて観たどの出演作品よりも美しく感じた。