天津甘栗さんの映画レビュー・感想・評価

天津甘栗

天津甘栗

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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

3.2

ガガが出てるとは知ってはいたけど、ここまでミュージカル要素にふったガガ仕様の内容だったとは。

カタルシスを生み出す効果としてポイントでの歌演出は◎と思うけど(その点において前作の「Rock ‘n’
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.3

7年間もの途方もない地道な作業を少し想像しただけで意識が飛びそうになる、狂気のストップモーションアニメ作品。
エンドクレジットから、ほぼ全部俺がやったんだ‼︎という無言の叫びをバッチバチに感じた。
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悪人伝(2018年製作の映画)

3.2

不意を突かれ、面目丸潰れの最強兄貴。
そんな兄貴の復讐を眼前した不敵な笑みを観るための110分。
任侠モノというより、しっかりアクション映画。

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.4

1作目最終盤、大上死亡のカオスの中なんやかんやでマルっと収まるのだが、2作目にしてガミさん不在の代償が払われる。
代償を払わすのは、禍々しい災厄的存在のジャパニーズマフィア鈴木亮平。小賢しい謀略なんて
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ゲキ×シネ「吉原御免状」(2024年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

吉原遊郭の成り立ちを、逸れ者と女性が自分らしく自由に生きていくための理想郷の確立だったとし描いている。今の時代、オッサンが語る性風俗の美化なんてぇアウトー‼︎と、フェミ警察が飛んできそうな筋書き。>>続きを読む

ラストマイル(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

関連ドラマ未見。

言わずもがな物語の舞台は物流業界のモンスター企業Amazonで、経営層〜下請中小〜末端現場に至るまで物流に携わるそれぞれのレイヤーについて、リズミカルに分かりやすくその役割と構造を
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

3.0

オリックスの観察記録ならぬ、河合優実の観察記録。
いっそのこと、定点カメラをいくつか設置してるような感じの撮影•編集にしたらエンタメ的に一層映えたんじゃないかな〜なんて思ったりなんかする。

飛ぶ鳥を
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成れの果て(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

帰省した土間玄関。
かわいらしい顔してバッチバチに全方位へ敵意剥き出し。毒舌でキレ散らかし、合間に挟む卑屈な半笑い。空気を完全に支配した萩原みのりの独壇場。
(そこから縁側でのエイゴとの会話で垣間見れ
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マルホランド・ドライブ 4Kレストア版(2001年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

愛と夢に敗れた女性の悲しい一人芝居。
今際の際に見た、願望と葛藤と後悔の走馬灯。
不可解で難解で、でも惹き寄せる魔力があり、クセになる精神的疲労を味わう怪作アート映画を劇場で。

本作はシーンによっ
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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(2002年製作の映画)

2.7

ずっと戦ってる、ずっとロケしてる、ずっとフロドが苦しそうなシリーズ2作目。

本作で1つの話を3つに分けただけと気付き、この当たり前が逆に新鮮且つ挑戦的な三部作のあり方と感じる。

シリーズ他作品との
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ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

2.9

言わずと知れたハリウッドのファンタジー超大作。

Netflix配信終了間近を機に再見を試みたのですが、公開当時から印象強かったフロドのビー玉みたいに真っ青な瞳を見ているうち、劇場で尿意と臀部の痛みを
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アンダードッグ 後編(2020年製作の映画)

3.3

腹を括った晃の龍太への宣戦布告から、互いに踵を返し、試合前のボルテージを音楽と共に最高潮に盛り上げる演出がカッコ良かった。
ただ北村くん、表情含め演技はよいのだけどパンチがあんまり重そうに見えないんだ
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アンダードッグ 前編(2020年製作の映画)

3.2

トップまで上り詰めた人の、加齢による衰えから来る挫折と虚無感たるや想像のしようもない。
ロバート山本博が一番存在感あった。セコンド姿は本職よりもよっぽど様になってた。
あと平常運転の友近よ。ユーリンチ
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さくらん(2007年製作の映画)

2.6

豪華絢爛の極彩色、美術と画面の構図がきれいで画的な映えっぷりは流石の一言。
牌乙連続ショットも堪りませんなぁ。
ただ、みんな揃いも揃って台詞が棒なのは監督•演者の力量不足?特に主役の土屋アンナはきつか
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街の上で(2019年製作の映画)

3.5

互いの主張が大渋滞する朝方の五つ巴を除き、一生積極的には交わらない上辺の会話に終始している、ぬるっとしたモテキ下北沢ver.。
下北沢という街の空気感をちょっとでも知ってる人はぶっ刺さるんだろなぁ。そ
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

憑依系女優石原さとみ爆誕。
いつものキラキラなんぞは一切無し。憔悴しきっててトレードマークの唇はバシバシ。髪も潤いなくパッサパサ。
紛れもなく、石原さとみ史上ベストアクト。

同じ年頃の娘がいる身とし
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なっちゃんの家族(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

会話はいつでもなっちゃんを介し、互いに向き合い会話をしない家族。
キャパオーバーしたなっちゃんは家出。離婚をしない条件としてなっちゃんが両親に突きつけたのは、バトミントン50回連続ラリー。なかなかの鬼
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LONG-TERM COFFEE BREAK(2022年製作の映画)

3.2

白夜行から10数年、福田真由子ちゃんを久しぶりに見た。
天パの無自覚旦那をさしおいて、不倫旦那事故死且つ妊娠発覚のダブルパンチを喰らってる自暴自棄の人に対して、「前を向け」は目が眩むぐらいのこれ以上無
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ゲキ×シネ 『髑髏城の七人』 Season月《上弦の月》(2019年製作の映画)

3.0

青さが溢れるライトな印象の髑髏城でした。
沙霧ポジの男性化は要らんかな。小柄で少年ぽさのあるチャンネーでよい。
特に本作においては捨之介、兵庫、荒武者隊とフレッシュ男子で既に渋滞してるにも関わらず、そ
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ゲキ×シネ 『髑髏城の七人』 Season風(2019年製作の映画)

3.6

MVPは美しい10頭身の向井屋蘭兵衛。
ゆったりとした衣装だからもともとの小顔が余計に小さく見え、体躯のバランスが異常。儚さと融通の効かなさを兼ね備えた空気感を携え、蘭兵衛史上屈指の完成度でした。
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チキンズダイナマイト(2014年製作の映画)

3.2

岡山天音も恒松祐里もかわいい。おブラに心躍らす童貞感が素敵。

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

3.5

『カメラを止めるな!』との共通項は、インディーズ自主制作映画という事以上に、入れ子構造の映画を描いた映画であり、ポップで朗らかな緩い空気感が漂う作品という点。

TeamNACS安田顕やエンケンさん、
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

カーブ玉を待ってたのにストレート押しでした。
今作では吉田監督十八番の、トリッキーなキャラ転調で見せる人間のエグみみたいな表現は無かった。
東出再起不能闇堕ちや、松ケンの豹変•覚醒的な展開がどこで来る
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

2.8

子役のシーンが大半なのだが、どうにもこうにも演技がきっつい…。物語も平坦で、睡魔に襲われた。
つよぽんの大人パートは誰でもできちゃう薄い感じ。LINEの文面まんま読むのはサムイから止めて。
見どころは
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ルックバック(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。
鑑賞後皆様のレビューをみて、え、藤本タツキてチェーンソーマンか!なるほどどうりでシャークキックか!てなぐらいの情弱っぷりを発揮、事前情報ナッシング。
おかげで鮮度満点で楽しむことができまし
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琥珀色のキラキラ(2008年製作の映画)

2.9

『湯を沸かすほどの熱い愛』や『長いお別れ』等、本作含めて中野監督作品はテーマに共通点を感じる。それは家族と死。
そしてファンタジックに家族と死を描くため、現代劇なのに浮遊感があるのも特徴。あと、ややこ
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壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ(2016年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

太賀×岸井ゆきの良いわ〜。長編で観たくなった。オチは単純にタイプではなかったってことやろね。岸井ゆきのって整ってるわけじゃないのにかわいく見える。不思議。

戦場へ、インターン(2017年製作の映画)

3.2

若手映画作家育成PJの短編作品。

仕事>命。優先順位がこんがらがった同調圧力。表現がやや極端だけど、いかにも日本的な仕事現場のいやーなかんじは分かる。

伊藤沙莉×萩原みのりという垂涎もののキャスト
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

〜初見感想〜

何でもなく特別な、あの時限りの父娘のサマーヴァケーション。
朧げな記憶。鮮明な感覚。

鑑賞者の感度に委ねる度合いが高いため、汲み取りきれず、切なさとモヤモヤが一緒くたに押し寄せる鑑賞
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

タイムループものってやっぱ楽しい!
🔁🔁🔁🔁🔁🔁🔁🔁
がんばって脱出を試みるだけじゃなく、諦めてどっぷりとタイムループに浸かっちゃうのが新鮮。適度な緩い軽いノリ、コメディとシリアスのバランスが心地良か
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バービー(2023年製作の映画)

3.2

お笑い芸人のバービーさんは自身の芸名を考えるに辺り、海外の友人たちに「一番ダサいと思う名前ってなに?」と聞き、その返答を採用したらしい。
時代錯誤の虚像の女性像。それが『バービー』。

女は男に嫌われ
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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

カルト宗教コメディポルノ。エロ×カルト宗教の掛け合わせは『愛のむき出し』を思わせるけど、もっと意味不明。
俗世を断絶しても、最後に残るのは肉欲だけって事ぐらいしかメッセージは受け取れませんでした。
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.2

有村架純史上ベストアクト。
清純派たぬき顔代表有村架純。数多くの出演作があるが、そのかわいい系ど真ん中のルックスからくる配役の影響もあり、どこか無味無臭で味気ない印象だった。
だが、今作のサバサバして
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シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

3.0

こんな職場やだなー。この支店はグッダグダな問題児従業員が多過ぎる。とんだ社長を支店長室に通して面談はあり得ん。あと贈与税はよ。こんなデカい金が右から左にサクサク動いたら税務署黙ってないやろ。
池井戸作
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.6

前作同様に祭りを期待してたら、祭り前夜の準備編だったの巻。

前作よりもCG多め実写少なめでしょうか?その影響か、テレビ観賞でも圧巻の衝撃を受けた『怒りのデスロード』と比較すると、やや迫力足らずの印象
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