↓のレビューは。今はもうなくなってしまった映画レビューサイトに、鑑賞直後に投稿したレビューを。こちらのサイトに移行する際に、以前のアカウントにて投稿したレビューを、ほんの少し改訂したレビューになります。
☆☆☆★
〝 恐怖とシュールの波状攻撃 〃
キアロスタミは正直言って苦手だ!
しかし、この作品では。冒頭、画面オフでの女の電話中の会話から。やがて、でんでんが登場し説得をする。
タクシーに乗り、おばあちゃんを確認する切ない場面。
怪訝なタクシー運転手の顔。
やがて到着しての二人の会話。
この一連の流れは、画面構成が「ガチッ」と嵌まり。更に会話の流れも、普通の脚本家ではなかなか書けない様な会話に満ち溢れ。
何処までが脚本に沿っていて、何処までがアドリブなのか?それらの違いが解らず、物凄くスリリングだった。
「これはとんでない傑作か?」
…とすら感じた。
場面は変わり加瀬亮が登場し…この辺りから映画は段々とあらぬ方向へ。
「ヤバい!何かウザいぞ…」
その後、加瀬亮をも上回るウザい隣人のおばさんが登場。
「もうどうなるんだこの映画!」
…と思ったら、やって来た‘あの男’
あれ?あれ?マジっすか?
これまでのキアロスタミ作品の中では比較的好きな部類ですけどね〜。
結局何だったんだろう?との疑問が沢山残ったなあ〜。
(2012年9月22日/ユーロスペース/シアター2)
※ 上映終了後、渋谷の雑踏を歩きながら頭を整理させていたら、元スパイダースの井上順とすれ違う。
…何てシュールなんだ!