このレビューはネタバレを含みます
幾原邦彦の「少女革命ウテナ」を思い出した。テーマや表現手法にかすかにオマージュを感じる。
しかし「少女というもの」を見る目は、格段にいまの時代にフィットするものになっている。
少女は騙されやすい(少年もだが)。
少女は求められると断りづらい。
こうした特性をポジ要素ではなく、ネガ要素で叩きつけて来る所にそう感じる。
たとえば社会問題化しているリベンジポルノ。SNSの自殺仲間を装った犯罪。
そんな犠牲者たちの弔いの鐘のようにも思える。
そしてもう一点、異彩を放つ存在の「まどかママ」。
彼女は従来の魔法少女OB(もしかして現役で何かと戦っていたのかな。刑事とか?)みたいな存在なのでは。まどかの「母」というより、まどかの「先輩」みたいな関係性に見える。
まどかがカルマを清算した世界では、彼女は戦士でなくごく普通の女性として存在するようになっていた。