まーしー

SHAME シェイムのまーしーのレビュー・感想・評価

SHAME シェイム(2011年製作の映画)
3.0
セックス依存症の兄ブランドン(マイケル・ファスベンダー)とリスカット癖のあるメンヘラ妹シシー(キャリー・マリガン)。
不安定な兄妹の日々を淡々と描いた人間ドラマ。

兄ブランドンは娼婦を呼んでは、日々、彼女たちを性のはけ口にしている。
妹シシーは兄の家に居候するなど、自分の居場所がない。
なぜ彼、彼女がそうなったのかは定かではない。おそらく生育環境が不安定で、淋しさを埋め合わせるためなのだと推察される。

二人の距離が近づきすぎたのだろうか、二人の関係にも狂いが生じ始める。
情緒不安定な者どうし。感情の抑制も十分にできないのだろう、不器用な立ち回り方だと感じる。

R18のレーティング指定を受けているだけあって、性行為や主演2人の全裸姿も映される。観る人は要注意。が、ありふれた日常のワンシーンでしかなく、そこにエロティックさは感じないと思う。

本作は兄妹の成長を描いた物語なのか。それとも、同じことを繰り返す救いようのない物語なのか。
ラストの兄ブランドンの表情の読み取り方によって、感想は変わりそう。
私は前者の受け止めをしたが、もし後者だとすれば、何とも虚しいストーリーである。

なお、キャリー・マリガンがバーで披露した歌声が素晴らしく印象に残ったので、ここに記しておく。