ビターチョコ

千年女優のビターチョコのレビュー・感想・評価

千年女優(2001年製作の映画)
4.5
私が大好きな映画。
今敏監督の映画。
2001年公開の傑作アニメ映画。

あらすじ
今は引退した年老いた大女優がいる。その彼女にインタビューに来た映像制作会社の社長がいる。インタビューはデビュー当時から年代順に進むが、なぜかそれが映像で再現され、社長もその中の登場人物として出演し、まるで夢のような…タイムスリップしたようになっていく。

概要
さて、日本のアニメのほとんどは次だ。
・児童向け
・ファミリー向け
・ファンタジー
・マンガ原作
・児童文学原作
・SF
・ロボットもの
・美少女もの

だがこの映画は大人向け。昭和の、映画産業が一番元気が良かった頃が描かれる。主役は元女優の千代子。主人公は映像制作会社の源也。私の初見の印象は「不思議な映画」だった。大女優の少女時代から晩年までの人生を描くとき、実写でもできるだろうが、(絵で作る)アニメの方が向いている。だからアニメならではの映画だろう。

日本の、古きよき時代の風景が再現されているので、(実写の)昭和の映画好きにはたまらないんじゃないか? テレビ番組『アニメ夜話』で、山本晋也監督がこの映画を絶賛していた。

スタッフ
本作は、監督の今敏が初めて企画した作品だそうだ。脚本は前作『パーフェクトブルー』から連投の村井さだゆき。キャラクターデザインは本田雄(今監督の名前は、脚本とキャラデ両方にある)。そして作画監督は5人の実力派なので作画が安定している。原画も豪華だ(西尾鉄也など)。

万人向けの映画じゃないが、昭和の日本の映画好きと、リアル系の作画好きには堪らない作品。つまり私が大好きな映画。

私的記録
もう五年以上観ていない。DVDを持ってるのに観ない。もったいない。レンタル落ちで見つけ、すぐレジに持って行ったことを思い出す。調べたらDVDは2009年春に購入していた。当時、今敏監督は存命だった(2010年8月没)。