三人の仲間の作品情報・感想・評価

「三人の仲間」に投稿された感想・評価

 1937年ごろからハリウッドで脚本家を志したというF・スコット・フィッツジェラルドだが、あまりうまくゆかず、脚本家として名前がクレジットに載ったのは本作のみとのこと。しかも、製作のジョゼフ・L・マンキウィッツによって大幅に書き直されたらしい。たしかに、マーガレット・サラヴァン演じるヒロインの屈折したキャラクターは彼の小説に出てきそうなキャラだが、しかし一方でフランク・ボーゼージらしい、衒いのないロマンティシズムも強烈に顕れていて、なかなかに奇妙な映画になっている。電話シーンが分割画面になるあたりは意図がよくわからない。
 反ナチ思想も大幅にカットされたそうで、ロバート・ヤングが結局何に携わっていたのか不明すぎるが、まあそれはささいな欠点。横臥したマーガレット・サラヴァンの髪を後ろから照らす光には『幸運の星』を、終盤に降る雪の美しさには『桃色の店』を思い出す。