三樹夫

98分署香港レディ・コップスの三樹夫のレビュー・感想・評価

4.0
家族代々警官で息子も4人の妹もすべて警官、主人公である妻も警官という、警官一家がベトナムギャングと戦うというレディアクション映画。製作はサモハン・キンポー、主役はジョイス・コウで、ジョイス・コウは後にサモハン・キンポーと結婚するという公私混同感プンプンの布陣。ジャッキーといいサモハン・キンポーといい好みの女にアクションをやらせるのは一体何なんだろうか。

ストーリーはシンプルで、ベトナム人ギャングとレディ・コップスが戦い、夫を殺された主人公が復讐に燃えるというもの。要となるアクションは、レディ・コップスの軽快な肉体アクションやガンアクションが炸裂し、香港映画の安全を軽視した派手なアクションを堪能できる。殴られたり蹴られたりした後は景気よくガラスにバンバン突っ込むのが、アクションの威力表現のおよびアクションの爽快感が高まるという効果を生んでいる。サモハン・キンポーも出演しており、少しであるがアクションに参加するというサービス精神を見せている。しかしこの映画最大のサービス精神はレディアクションにある。主人公および妹4人が警官という戦う女を多く配置する設定自体が、レディアクションに求めてこの映画を観る者の期待に応えるものだ。
90年代的ダサさがある(あと5秒で世界が終わるなら君を抱きしめるというクソダサいセリフなど)、夫が死んだ後の母親の誕生日のシーンが長いなど不満があるが、レディアクション好きを満足させるだけのアクションがあり、ジョイス・コウもエキゾチックな(滝川クリステルにちょっと似てる)美しさがある。
三樹夫

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