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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦の28のネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

しんちゃんがタイムスリップしたのは、又兵衛を戦で「死なせない」ためでなく、「少しだけ寿命を伸ばすため」(=死は避けられない)という設定が非常に切ない。

最後どうなるか分かってると、2度目に見る時に、車乗って後ろ振り返る廉ちゃんとそれを馬で追いかける又兵衛の距離がどんどん離れていくシーンが2人のその後を暗示しているようで、この時点でもう涙が出てしまう。
音楽がこれまた掻き立ててくるから…!!


ただ、同じ戦国時代が舞台の『雲黒斎の野望』で「蝶は人の生まれ変わりやもしれません」みたいな台詞がありますが、では本作最後の最後に出てくる蝶はもしかして…と思うと、何だか心が救われます。又兵衛さんの死があまりにもショックだったので。
(中盤でも、あの泉のほとりで又兵衛の髷に蝶が留まる場面があるので、勝手にそう信じてます)



前述の廉ちゃんと又兵衛のシーンしかり、百木蓮の花がぽと、ぽと、と音を立てながら落ちていく様であるとか、大人になった今でもハッとするような描写が多くて、いつ見ても色褪せない。大人になって見直した方が気づきが多い。
台詞で感情や説明全部済ませるアニメとは全く違います。

これを超える名作は無いと思っているので、『焼き肉』以降のクレしん映画は見ていません。
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