笑って泣いてからの…未来
曇天の冬の海辺。
雄大な自然相手に品性下劣なワードを言葉巧みに並べ立てるのは売れないスタンダップコメディアンのジョーイ。アルコールに麻薬中毒、家賃も滞納。週末娘を預けにやってくる元嫁とも上手くいっておらず全てが見事に八方塞がり。そんな時、たまたま出会った昔の友人との 再会 をきっかけに過去に自分が起こした事件の゛空白の記憶゛が明らかにされてゆく…。
ストーリーに目新しさはないけれど、とにかく役者さんがすこぶる良い。彼が放つスコットランドのコメディは面白くない上に超お下品。酒とドラッグ、セックスに塗れたジョーイの人生は自業自得すぎて感情が全く動かない。クソおもんない映画…って決めつけて途中でやめずに良かったなと最後まで観てそう思った。ジョーイといい認知症のおじいちゃんといい怖いくらいにリアル。シリアスをコメディに昇華させるスタイルも面白かった。
そして、終わり方も良き。
地味だけど記憶に残る渋めのスコットランド産サスペンススリラー作品。
