マリーチン「ユーリーに文句つける人なんてイナイよね~」
クリンスキー「うん、イルワケナ~イ」
マリーチン「じゃあ、今から緊急首脳会談」
クリンスキー「始めます」
マリーチン「えーとさ、ウクライナのややこしいニュース見て、『このままロシアの優勢?を放置すると、次は日本が、どこかの野蛮な大国に攻撃される』とか杞憂しちゃってる人がいっぱいいるみたいだけど、、ご安心下さい! 日本は今後少なくとも50年間は絶対に本土への攻撃は受けません。国境紛争箇所での小競り合いぐらいならありうるけど、本土がやられて人がいっぱい死んだりする可能性はゼロ以下だよ」
クリンスキー「どうして? 日米安保があるから?」
マリーチン「安保は無関係。てか、日本とアメリカって世界で最も異常な二国間関係なの、知ってる?」
クリンスキー「それはもちろん。矢部宏治の『知ってはいけない』や彼のオレンジ色の本や黄色い本や、孫崎享の『戦後史の正体』とかとっくに読んでるもん。こんなとこで書籍の宣伝するわけじゃないけど、そこらへんは日本人なら必ず必ず読んでなくっちゃいけない本だよね! いくら一般教養あって善良で家庭人として愛情深いか社会人として自立してたって、そのへんの歴史社会知識がない人は、掛け算九九でいえば7の段や8の段を知らずに偉そうに生きてる人だよね。恥だよね」
マリーチン「まあ、たまたま未だ本との出合いがなかった人もいるだろうから、ここで簡潔にまとめると、、日本って、①政治的にはほぼ完全にアメリカの属国、②経済的にはアメリカの半植民地、❸軍事的にはアメリカの所有物(国でさえもない、ただのモノ)、④文化的にはある程度の独自性がアメリカに許されてる。そんな情けないお子さま国家なんだよね。いや、奴隷か。それはあたしたちの心がけの問題じゃなく、法律・条約・密約(←アメリカの公文書としてすべて開示されてる国家間の約束なので事実上、条約と同じ)でがんじがらめにされてのことだから、私たちは簡単にはそれを引っ繰り返せないんだよ。そしてね、❸の、“アメリカの所有物” ってところが一番重要なの。ロシアも中国も、琉球含む日本列島が丸々アメリカの持ち物だってことをちゃんと知ってるから、アメリカに強大な軍事力がある限り、絶対に日本を攻撃してこないんだよ。日本を友情で守るとかそういうんじゃなく、自分の持ち物を奪われそうになったら怒って猛反撃するに決まってるじゃん、ケダモノは」
クリンスキー「ケダモノといえば、北朝鮮は?」
マリーチン「あの国は、キムっていう独裁の王様がこの世で威張って何不自由ない暮らしをするためだけの精神病御殿。自分のイイ暮らしと命をみすみす失う危険がある先制武力行使なんて、アメリカの持ち物相手にやるわけないじゃん。てか、日本の国政選挙の公示のたんびに必ずルーチン的に北朝鮮がミサイル発射実験してそれで親米右翼政党の支持率が上がるっていう事実からいえば、北朝鮮はアメリカと業務提携してるのかもね」
クリンスキー「今日は陰謀論は封印しようよ。そういうの嫌う人いるから」
マリーチン「うん。…でも一応あんたに頼んでおくけど、『証拠があれば信じるけど、証拠がなければ否定する』はやめてよ。それはバカ丸出しの思考。『証拠があれば信じるけど、証拠がなければ態度を保留する』がまともな人間の思考だよ」
クリンスキー「ワカリマシタ」
マリーチン「話を戻すけど、日本はアメリカの所有物なんで、少なくともアメリカ以外の国から武力攻撃されることは絶対ない。そしてアメリカへの奴隷役を自発的に続ける限りにおいて、アメリカからの攻撃もない」
クリンスキー「やったじゃん」
マリーチン「待ちなさい。恐ろしい近未来がすぐそこにあるの。日本は、敗戦後約80年、武力攻撃によって国民が死んだり財産を奪われたりすることは、ほとんどなかった。たまに在日米軍にひどいことされる以外はね」
クリンスキー「うんうん」
マリーチン「ところが、地震・津波・火山・台風・豪雨、といった自然災害では毎年毎年数えきれないぐらいの日本国民が死んでるし、財産奪われて人生メチャクチャにされてるよね」
クリンスキー「そうだねー」
マリーチン「つまり、国防上の日本の本当の敵は、外国よりもまず、自然災害なのよ。いつもいつもね。それで、今までだってひどかったけど、これからはいよいよ、南海トラフ超巨大地震(超巨大津波つき)と富士山噴火と首都直下地震が、しかも三連動する可能性持ちながら確実に来るわけだよね。いつ来るかは確定できないけど、来るか来ないかってことでいえば、それはもう百パーに近いでしょ。そして、もしそれらが来た場合、日本は阪神や東日本なんて比じゃないぐらいに壊滅するわけよ」
クリンスキー「うーむ。どうしたら……」
マリーチン「てわけで、『日本は今までずーっとアメリカの言うことを何でもハイハイと聴いてきたのに、経済成長ゼロのまま国家経済破綻が進んでて、今後、個人間の椅子とりゲームで一時的に勝つ人やリア充を一時的に自覚できる人以外はほとんど誰も幸せになれない鬱社会。こうなったら一か八かアメリカから自立・独立しちゃったほうがまだマシかもしれないけど、永久DVヒモ夫みたいなアメリカが離婚届にハンコおしてくれない』上に、『自然大災害により近未来の死が確定してる』っていう茨ロードの悲しみが∞なのよね」
クリンスキー「救いの道はないの? 二人で考えようよ!」
マリーチン「でもね、…あんまりあたしらのイイ知恵を出し合っちゃうと、二人ってことで共謀剤で逮捕されるかもよ?」
クリンスキー「じゃあ、……ここからはあたし、できるだけ黙ってる♪」
マリーチン「よくわかってるわね小ネズミちゃん♡」
クリンスキー「それを言うなら小ネコちゃん♡」
マリーチン「まず、自民党のやつらに頑張ってもらって、早いところ憲法改正、『国防軍』と『緊急事態条項』を書き加えさせます」
クリンスキー「ひゃー……」
マリーチン「つまり、国防軍を統率する総理大臣が『わー、緊急事態だ。今から国会無期限閉鎖♡ 国民主権も無限に制限します♡ 一時的にだけど憲法停止♡』って宣言すれば、とりあえず何でもできるわけよ」
クリンスキー「やーん……」
マリーチン「次に、マリか誰かが総理大臣を拉致とかいろいろやって、例えば精巧にできてる総理大臣の着ぐるみとか(場合によっては皮を剥いで生身を着ぐるみにするとか グログロ)して、総理大臣になりすますか、それとも総理大臣ひとりを脅してマリのコントロール下に置くかする」
クリンスキー「…………」
マリーチン「次に、緊急事態宣言、すなわち戒厳令ね。その戒厳状態で、日米安保の破棄と、日露安保の締結を同時にやる。一秒でも時間差があるとアメリカが死に物狂いで潰しに来るから、国防軍を持っててなおかつロシアに守られた状態で、アメリカと手を切る。戒厳令発令中だから、日本国内には反対者がいない」
クリンスキー「ふむふむ」
マリーチン「でも、まだこの状態では日本がロシアに様子見されて半分捨てられて、そこから米露の鬩ぎ合いで日本列島が朝鮮戦争やベトナム戦争みたく悲惨なことになっちゃうおそれがありすぎるので、、いったん在日米軍を “円満に” 出ていかせた後、今度は日本が核武装宣言する。これは、ロシアとの秘密交渉で、『核武装のふり』。でも、実際、東芝や日立や富士重工は五日あれば核兵器を作れる能力が現在あります(原発と核兵器は化学的な仕組みがまったく同じだから。プルトニウムと水があれば個人でだって核爆発は起こせる。それを撃ち込むミサイルを造るのが大変なだけな)ので、ロシアには『ふりだよ』と約束しておいて、そのじつ、こっそり日本は本当に核武装しておく」
クリンスキー「うーん……」
マリーチン「さて、ここからが肝心! 日本はサンフランシスコ講和条約で『国連加盟し、国連のルールに従う』を約束してる上、国連憲章の旧敵国条項により、もしも日本が他国に軍事的脅威を与えるおそれがあると他国(特に常任理事国)が判断した場合、その一国だけの判断で誰にも相談せず日本に武力攻撃を加えていいことになってる。だから、日本は絶対に、専守防衛と集団自衛権のためにしか国防軍を持てない。これは日本が国連を脱退してサンフランシスコ講和条約を破棄するか、旧敵国条項を削除させるかしない限り、永久について回る負の条件なんです。で、アメリカも中国ももちろん日本を国連の奴隷状態から抜けさせる気はないから、国連憲章の書き換えなんてしてくれない。つまり、日本がたとえ冗談でも『核武装』宣言した場合、国連常任理事国は即刻日本を破壊する権利・資格があるってことなの」
クリンスキー「大変だ」
マリーチン「そう、『大変だ』ってロシアが叫んで、『日本を制裁する』って宣言して北から一気に攻め込む! もちろん、ふりです。本当には日本人を殺さない。ただピンポイントで軍事施設とかを空爆するだけ。東映さんとかに協力してもらって、あたしたちは大量の血糊を配給されておいて、地面にバタバタ倒れてそれを世界中のマスコミに流してもらう。そう、核武装なんてした日本を徹底的に制裁するっていう名目で、ロシアに攻め込んでもらうんです。それまであたしたちみんな、演技力を鍛えておこうね」
クリンスキー「ふむふむ」
マリーチン「てことで、あっというまに北海道から沖縄までロシアが “制圧”。それを国連安保理は批判できない。だって、日米安保が既に終わってて日露安保が始まっててその上で『核武装』の日本にロシアがお仕置きするんだから。ルール違反はこれっぽっちもない」
クリンスキー「その後、日本列島はどうなっちゃうの?」
マリーチン「ロシア領になります。軟着陸しやすいのは、形ばかりの “国民投票” 経てロシア連邦内の日本共和国、っていうスタイル。それだけだと今までの日本が結んだ国際条約とか全部踏襲しなきゃいけなくていろいろ国連との衝突になりかねないから、いったんロシア共和国と一体化しちゃっていいかもね」
クリンスキー「ロシアが日本を本当に優しく迎えてくれるかな」
マリーチン「ロシアにとって、温暖な領土をゲットすることや、領土がとにかく増えることや、世界の中で友達が増えて居場所が増えてとにかく勢力が増すことは、心から嬉しいことだと思うから。それはロシアの願いでもある」
クリンスキー「日本人にとっては?」
マリーチン「元々日本人は南ロシア出身だからね。今もその地方には日本人とまったく同じ顔立ちの人ばっかりがいるんだよ。まあそれはいいとして、金髪碧眼のロシア人といっぱいいっぱい交われるのは、多くの日本人にとってドキドキ人生になるっしょ。あと、韓国や中国にあれこれあれこれ昔の戦争加害のこととか口撃され続けることも減るよ、たぶん。『もう日本じゃないもん。我々はロシアだもん』ってことでね。何よりも、ロシアの一部になることで、北方領土問題が全解決するわけじゃん! 夢の北方領土全解決!」
クリンスキー「お見事!」
マリーチン「で、日本側とロシア側とで異民族結婚した場合は国からいっぱい補助が出る、ってことにしてそういう結婚ラッシュにハーフ誕生ラッシュ。ついでに大陸側の東寄りに新しい都市を建設して、大勢の日本人が移り住むわけよ」
クリンスキー「チョット寒そう」
マリーチン「まあ、気温は慣れるしかないっしょ。で、そんなこんなで日本列島をお留守がちにしてる間に、南海トラフ地震(大津波つき)と富士山爆発と東京直下地震が来るわけよ! みんなシベリアとかに避難済みみたいになってるわけだから、ほとんど誰も死なず、ぜーんぶ終わってから悠々と日本列島に戻ってきて、みんなで仲良くまた町づくりをしていくの」
クリンスキー「やった! さすがマリーチン!」
マリーチン「そうして何十年か一緒に生きてみて、やっぱ日本はロシア共和国じゃなくロシア連邦内の日本共和国ってことにしたほうがお互いやりやすい、って思った時は、ゆる分離。でも、どこどこまでも日本はロシアの強さによって守られてるから、中国もアメリカも攻めてくることができない。それどころか、マリみたいな日本出身者が、うまくいけばプーチンの何代か後の大統領になれるチャンスだってあるんだよ。国連常任理事国の一員(の片隅の一部)だし。それと、ロシアはもちろん資源大国。日本は資源はないけど技術とかアイデアとかいろんなものあるでしょ。わー、もう、まじドキドキしてきた」
クリンスキー「でも、……どの段階でも、ロシアが裏切って日本いじめしちゃう危険性、なくない?」
マリーチン「だから、その場合のための核武装だよ。もし日露ラヴラヴ合併の途中でロシアが愛してくれなくなった場合は、日本が独自に持ってた核で、やけくそ攻撃。まあ、うまく届かそうにもミサイルがないと苦しいから、やれることは結局『じゃあ、死んでやる。ニッポン、今から死にます』って言って自爆核爆発で地球から消えるのがいい。持ってるすべてのウランとプルトニウムを使い切って全世界を巻き添えにしちゃえ。とにかく、信じることよ。ロシアは日本を軍事的責任引き受けてまで愛してくれる可能性を持った地球最後の国だからね。ロシアを信じて傷ついたなら、もう死んでも本望よ」
クリンスキー「なるほどね。でもやっぱ、核って、抵抗あるな…。あたしたちはヒロシマとナガサキを経験した唯一の国民だよ?」
マリーチン「甘いよ。沖縄の嘉手納にはずーっと前からずっとずーっと、とっくにアメリカの核兵器が置かれてるんだよ。このことは本土の人間は知らないけど沖縄県民の初歩的常識の一つなの。それどころか、沖縄以外でも、日本の各地の米軍基地には何が配備されてるかわかりゃしないよ」
クリンスキー「……怖いね~」
マリーチン「とにかく今現在は、日本はアメリカっていうジャイアンの所有物。日本の空は、全部アメリカの許可なしに日本が旅客機一つ飛ばせない、アメリカの “領空” なの。もしもあたしが今から、武蔵野市で水素入りの風船持ってポーンと真上に五百メートルぐらい飛び上がったら、そのとたんに米軍機が来てあたしは撃ち落とされるんだよ。米軍機にだよ。領土だって本当はアメリカのものだから、例えば赤坂のアメリカ大使館から半径一キロ以内では一切デモ行進とかの許可が警察から下りないし、港区内のそのへんで一人きりで『平和!』って書いたプラカード持って立ってるだけで逮捕される可能性高いんだよ。みんなこういうこと知らないから、さも日本が独立国でアメリカが兄貴分の友達みたいに言ったり思ったりしてるけど、あたしらの国はアメジャイアンの持ち物なの」
クリンスキー「暗い話題だね~」
マリーチン「だ・か・ら、強い意志をもって立ち上がってロシアの力を借りてロシアと相思相愛になる以外、経済的にも社会的にも自然災害的にももうあたしらに明るい未来なんて一切ないの。みんな現実を直視するのが怖いかメンドイかで適当にずるずるごまかして生きてるだけで、あたしみたいなアイデアがなけりゃ、みんなが幸せになる道なんてないんだよ。創造性だよ、創造性」
クリンスキー「ワカリマシタ! 今夜はこの会談を記念してボルシチ作るね♪」
マリーチン「あたしも一緒に作る♪」
クリンスキー「一緒に行動した時点で共謀罪成立だよ」
マリーチン「じゃ、食べるから作って♡」