まりぃくりすてぃ

女子高生コンクリート詰め殺人事件 ~壊れたセブンティーンたち~のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

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20代の頃、青井に住む人と付き合ってたことがあった。荒川花火大会など見に行った。
その人が仕事へ行ってた某昼間、お留守番の私はひとり散歩へ出た。かつて日本一汚いといわれていたらしい綾瀬川をいっぺん見てみたくなったから。
これといった特徴のない川だった。引き返そうとしたら、橋の上でオッサンに声かけられた。
完無視した。橋の上で見ず知らずの男に返事なんてするわけないじゃん。。
あとで地図を調べ、自分がどんだけ危険な場所にいたのかヒヤヒヤした。綾瀬女子高生監禁リンチ殺人の現場にかなり近い。
そんな街区に一生足を踏み入れるつもりない。レイプ暴行に直接間接に関わって罪を問われなかった数百人のうちの何人もが今だにのうのうとそのあたりに住んでるに違いないから。
私に声かけてきたオッサンも、そういう元クソガキだったかもだ。


YouTubeで公式公開され続けてるこの映像作品は、佐藤太治という人が綾瀬の女子高生監禁リンチ殺人事件に激しく憤って、生ぬるい少年法の是非を問うために私費を費やして総指揮し製作したビデオ映画。いわゆるエンタメ要素(エログロ)ゼロの真面目な “考察&再現映像” であり、インターネットなどなかった90年代当時、この事件について一般人が知るには過去の新聞週刊誌を探すかほんの二冊ほどの (おそらく不完全な) 書籍ぐらいしか頼るものがなかったらしいから、映像製作当時の意義というか価値は so high(または so-レナリニ high) だったと察する。
犯行の手口・被害者が逃げられなかった原因・犯行者たちがいかにして被害者を精神的に追い詰めていったか、、等が丁寧に説明され描かれる。
でも、凄惨さの表現はとても抑制的で、(“人間のものとは思われないような叫びや呻き”もなく)泣き声は可愛く、死に顔も綺麗なので、製作の狙い通りにはならず私なんかは「このぐらいの暴力内容なら、18歳の主犯が懲役20年ぐらいで妥当なんじゃん?」と思っちゃった。男優たちの雰囲気の清潔さも、フツウ感が見やすさまで生んでる。

佐藤氏は「もっと徹底的にやってくれよ」と監督に発破かけたが、監督は「もう耐えられません。これ以上やるならスタッフみんな辞めるって言ってます」と抗弁したそうだ。
結果として、佐藤氏が「現実の暴力はこれの10倍凄まじかった」と口惜しむほどに、心理劇にとどまった。

最近 (2010年代?) になって佐藤氏に、定年退職した元刑事が会いに来たそうだ。「映画にしてくださってありがとうございました。でも、実際はこんなもんじゃないですよ。私は悔しいんです」と涙を浮かべて。
その元刑事は犯人の取り調べにあたった人で、当時こんな自供を引き出したのだという。
☠️ 少年たちは、生きたまま被害者の手足の生爪を剥いだ!
☠️ 少年たちは、生きたまま被害者の目をくり抜こうとした!(☚警察に保護されたりした後に証言させないため。うまく抉り取れなかったので途中で断念。しかし痕跡が死体には確かにあった…😰)
ほかにも残虐行為はごろごろで、一つ一つ刑事は調書に書いたのだが、上からの命令でそれらはほとんど削除破棄された。あまりにも残虐なので「もういいだろう。大概にしておけ」と。
刑事裁判は調書を元に行われる。当然、破棄された内容は闇に葬られてそのまんま。(眼球抉りの件などは未だにネットの文字情報としても出てこない。)
なぜ警察の上層部からそんな指令が下りたかといえば、綾瀬署の怠慢失態 (監禁宅からの悲鳴を聞いた住民から何度も110番通報があったのにろくに動かなかった等) を追及されたくなかったかららしい。(地元暴力団との馴れ合いや共産党への遠慮もあったかも…)

あと、B少年だったやつ(事件のことを自慢し続けて「あれの本当の主犯はAじゃなく俺なんだぜ」と告白し、堂々と再犯までした一番のサイコパス)が出所後に本作と『コンクリート』を観て「どっちも、実際と違う」と感想を語ったらしい。
私もじつは、暴力表現のマイルドさよりも、Bのキャラ&言動が “本来は好青年になるっぽい純情タイプ” となってることにこそ、最大の違和感を持った。本作はすべて犯行をA主導としてる。
あの四人組を仮にザ・ビー○ルズとするならば、Aが○ョン、Bは○ールだったと私はみる。最初期以外はBもリーダー。
被害者が「この中で誰が一番好きか?」と問われて「Bさん…」と答える最謎場面に、最サイコパスのBはいったい何を思ったか。まさか今なおBは被害者に恋してるのか。。。

キモスギル。。。。。

今からでも改憲して法の遡及を可能にして国民投票による凌遅刑をしなければ、誰の気持ちも収まらない。
もちろん死刑廃止論なんてありえない。
(ついでながら、広島長崎の虐殺首謀者、袴田さんに組織的に拷問したやつら、栃木リンチ事件の警察等にも、裁きを ❢)

といっても、感情論で「ABCDEFG、Bの母、Cの両親を今からでも逮捕し直せ。まじ凌遅刑か尻からの串刺し刑だ」と騒いでも仕方ない。

こうすべき。今すぐ。
😊 「生体損壊罪」をつくる。両目失明・生殖排泄機能全損・四肢のうち2本以上切断・アシッドや火炎による顔面の3割以上崩壊・脊椎や頚椎損傷で首から下が麻痺…など、客観的に「死んだほうがマシだった」とほぼすべての人が思うような修復不能の肉体損壊を意図的に相手に与えて殺さなかった場合、殺人と同等に扱う。つまり、ある人を過剰な肉体的拷問で生きながらにして破壊した上で殺した場合、「2人を殺した」とカウントする
😊 少年法から凶悪犯罪と性犯罪を適用除外する。そもそも犯罪被害者を「成年にやられた」か「未成年にやられたか」によって我慢の度合いに大小つけさせること自体が、憲法違反。かつて栃木実父殺しで尊属殺人罪が違憲とされたのは、「前近代的な野蛮な法律に思えるから」とかの感覚的な理由からじゃない。「親を殺したか」「他人を殺したか」で刑罰に機械的に重軽つけることが法の下の平等に反するからだ。これは日本のすべての法学部学生が必ず習うこと。