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血まみれギャングママのHKのレビュー・感想・評価

血まみれギャングママ(1970年製作の映画)
3.5
原題は“Bloody Mama”。
ホラーでもコメディでもありません。
“ボニーとクライド” や “デリンジャー” 一味と同じく、1930年代のアメリカで暴れまわった実在のギャング団を描いた作品です。
製作・監督はあのB級映画の帝王ロジャー・コーマンなれど侮るなかれ、『俺たちに明日はない』『デリンジャー』には及ばないものの、そこそこの見応え。

大恐慌の下、ケイト・バーカーはか弱い夫と貧乏暮らしに見切りをつけ、溺愛する4人のマザコン息子を引き連れ数々の悪行を働きます。
銀行強盗の後は女性客4人を盾代わりに走る車の左右に張り付かせて逃走。
追跡する警察側も張り付いた人質におかまいなしのカーチェイスに銃撃戦。
トンプソン・マシンガンをぶっ放し残虐に人を殺す母親。
父親と同じ青い目の男はどうしても殺せない息子たち・・・

ボスのビッグ・マム、もといブラッディ・ママことケイト・バーカーを貫禄で演じるのは、『ロリータ』『ポセイドン・アドベンチャー』の肝っ玉カアちゃんシェリー・ウィンタース。
4人の息子の一人は若き日のロバート・デ・ニーロ(当時27歳)。
本作の3年後が『ミーン・ストリート』で、4年後が『ゴッドファーザーPARTⅡ』。

他に一家と行動を共にするギャング仲間にブルース・ダーン(当時34歳)。
隠れ家を通報するジイサン役はスキャットマン・クローザーズ。
マシンガンでワニ狩りをするイカレタ息子たち。
ラスト、一家と警官隊の銃撃戦のすぐ近くでピクニック気分の見物客がうようよいるのも、当時ならありそう。
ここら辺も史実に忠実なんでしょうか。
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