「天は我々を見放した」。
世界史上屈指の雪山遭難事件である「八甲田山雪中行軍遭難事件」を元にした新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」を原作にした映画。
明治35年1月、極寒の中国東北地方での来るべきロシアとの会戦に備え、日本陸軍は雪中行軍演習を企図し、真冬の青森八甲田山で行うことを決定する。弘前第三十一連隊と青森第五連隊が投入されることとなり、二隊の連隊長は冬の八甲田山での再会を期する。しかし、行軍は実に過酷なものであった、、、というお話。
なによりもほぼ実話というのが凄いです。
真冬の山を舐めてかかるととんでもない目に遭うんだということを思い知らされます。
実際に冬の八甲田山で撮影したらしいのですが、本当にリアルで、めちゃくちゃ怖いです。
キャストは超豪華名優陣なので、かなり観応えあり。
3時間近くある長ーいお話ですが、案外ストレスなく観れる上手な構成もまた良し。
ただし残念なのは、当時の撮影技術の限界なのか、フードかぶった人たちの顔が暗く潰れてしまって、判別し難いです。
良い映画だからこそ、やや残念。
邦画の中でもとりわけ名作だと思います。