どーもキューブ

永遠の僕たちのどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

永遠の僕たち(2011年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

ガス監督の僕らの永遠な青春


 2012年7月25日 14時24分

 

カンヌ映画祭「ある視点」部門出品。
ソニーピクチャークラシック、イマジンエンターテイメント提供。
製作ロンハワードほか。音楽ダニーエルフマン。監督ガスヴァンサント。

行こうかどうか迷った作品。アメリカ映画界で素晴らしい青春映画をとり続けているトップランナーであり、

その視点と感覚の鋭さは他の監督にない素晴らしさを青少年に向け続けるお気に入り監督

ガスヴァンサント。

ドラッグと仲間と強盗と法則マッドディロン最後の輝きに見えるVHSダビングした
「ドラッグストアーカーボーイ」

リバーフェニックスの遺作となった「マイプライベートアイダホ」(DVD再発のぞむ)
のち「ラストデイズ」につながる

私が思うミレニアム映画ナンバーワン

その時、僕らは

殺意に

軽く走る
素晴らしい若さの儚い未熟、実在事件を青春にえぐった「エレファント」

死にとりつかれたとあるボードの間違いストリート「パラノイドパーク」

そして方向転換を迫られたヒッチコックリメイクで非難轟々から闇に埋もれた「サイコ」

この映画の存在すら忘れられてるミステリー、ニコールキッドマン出演「眠る女」

ガスヴァンサントの中で一番の認知度、マットディモン、ベンアフレックの才能を開花させた娯楽良質「ザ出会い映画」「グッドウィルハンティング」

本作でショーンペンにオスカーが輝いた伝記映画同性愛から政治へ「ミルク」とずーっと見続けてきたガスヴァンサント、お気に入り監督さんです。

チラシ見るとなんと?!

加瀬亮君!出演に超びっくり!ガスヴァンサントミーツガスって凄い事です!マスコミはもっと取り上げてよっ!凄いから!イーストウッド効果の加瀬君ハリウッド二作め。

なにやらラブリーなキスの素晴らしいチラシレイアウト
ソニーピクチャー準新作DVD鑑賞となりました。



あーやっぱりガスヴァンサント好きだなぁ、劇場行けば良かったなぁ。

素晴らしい青春映画です。一見すると「よくある話」なんです。鬼繰り返し表現されたテーマ。

それをガスヴァンサントがやると

なんとも瑞々しい
美しい
べたつかない
さりげない
あっさりしたなかに静かに広がる余韻

このガスヴァンサントの「間」を伝わらない、浅いとは捉えたくない。むしろ観客の想像を喚起する柔らかな余波と捕らえていきたい。

なぜなら彼らは
僕らの領域
僕らの世界に
閉じているささやかな2人のラブだから

物語は、死をもてあそび、マイナスに包まれているドロップアウト気味なヘンリーホッパー少年。ミアワシコウスカとある場所にて出会います。そして僕らは、ボーイミーツガール、、、その行方は。


ミア、「アリスインワンダーランド」の彼女だったんですねー。イヤー弱気、頭良さげでかよわくて素晴らしく良かった。

それはリミットレスな二人の儚いラブの始まり。

2人の世界が融合する
優しき摩擦アリで狭いラブだけど幸せみたいなエターナル
永遠の僕たちに2人はさまよい、包まれるラブストーリーであり、青春映画。

2人の仮想仮装に涙し
無邪気な若さに涙する
それはまるで十代の狭い自分を見てるかのような感情が立ち上る
死に憧れる、死にたい、ちっぽけな、狭き学園生活、ある日の十代

ミアのような女性の美しさに触れた喜びのような
弱い
美しさに参り
身を案じ、
映画に酔う

それはしつこくないガスヴァンサントの優しい世界に包まれていたいような
今までのガス映画と比べダントツにハッピー度が違いますよね、それが著しい変化です。

前作「ミルク」もそうですが、意地悪で冷たいガスヴァンサントはいなくなり、とってもラブが溢れていて驚きました。

相変わらず素晴らしい
ダニーエルフマンの選曲

私は、加瀬君あくまでヘンリーが興味を持った大事な脳内フレンズであり友達幽霊だと思いました。

素晴らしい青春映画です、ティーンの皆様必見ですよ!

しかしガスヴァンサントのこの素晴らしい「視点、感覚」に、邦画は到底、勿論たどり着いていないのが悔しいですね、若人映画沢山あるのに

ガスヴァンサントの感覚に近いティーンの理解者は、皆無であり、それは誠に悲しいんであります、ガンバ日本!

とまたガスに嫉妬してしまう映画体験でした。



さて
ガスヴァンサントが魅せる2人の世界

僕らの永遠なる世界

ラブリーなリミットレス

覗いてみませんか?

追伸
ヘンリーホッパー、デニスホッパーの身内さんだったんですね。鑑賞後知る。先日デニスホッパーの若き頃を「OK牧場の決闘」で見たばかり。確かに良く似ています。

ガスヴァンサントも作風が「ミルク」からまた変わりましたね。根底からは変わってないんです。こんなラブリーさは、本当に嬉しかった!
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