ミツバチゴロバチ

女王陛下の戦士のミツバチゴロバチのレビュー・感想・評価

女王陛下の戦士(1977年製作の映画)
4.1
ナチス占領下のオランダ、行われていることは結構ハードなのだが、不思議と悲壮感がなく牧歌的というか、戦争物というよりは青春冒険物の味わい。大学生があれよあれよというかポンっと女王陛下直属の密使になってしまうこの国の機関のミニマルさが面白い。

148分でさすがに長さは感じるが、随所に後々の作品にも出てくるバーホーベン節が溢れてて楽しいので中弛みはしない。糞尿、あっけらかんとした裸・SEX、切株スプラッタ、露悪的なんだけど、どれも表現の仕方が"陰"ではなく"陽"なんだよね。だから爽やか。観終わってからの方がじわじわ思い出しては愛着が湧く映画でもある。

ルトガー・ハウワーが、カッコよさだけでなくキュートな間抜けさ(というか若さゆえの至らなさ。あと視力が悪いキャラ)も醸し出しててすこぶる魅力的!