おさかなはフィッシュ

ザ・バニシング-消失-のおさかなはフィッシュのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

好奇心は猫をも殺す、そんな映画。

レックスは真相を知るために、この世で最も憎い人物であるはずのレイモンの指示に従い、彼の自動車に同乗し、差し出されるコーヒーを飲み、果ては棺桶に入れられ、生き埋めにされてしまう。

私たちは私たちで、二つの金の卵はぶつかり、消え、恋人たちは永遠を手に入れる、これはそういうハッピーエンドなのではないかと、怖ろしい考えを抱いてしまう。

いずれもレイモンに力ずくで強いられたわけではなく、自発的に起こったものである。
もちろんサイコスリラー映画としての怖ろしさもあるが、真に怖ろしいのは自らの中のレイモンに気づく瞬間である。

同じ穴の狢、そんな映画でもある。



シネマ・ジャック&ベティにて鑑賞。