旅行中に突然姿を消したサスキア。
恋人のレックスは何年も必死に捜すが…
そこに自らが犯人と名乗る男レイモンが現れる。
“知りたい”という欲求は悪魔の囁き。
レックスもレイモンも、観客も。
それこそアダムとイヴも。
“知りたい”は時に破滅へと導く。
究極の【ダメって言われたらやりたくなっちゃう】映画です。
で、ここから感想です。
“知りたい”の個人的欲求が社会規範を超えてしまう瞬間っていうのは誰にでもあると思う。
ただ同時に『ショーシャンクの空に』のブルックスのような、知る恐怖ってあるはず。
その先に何が起こるか、というよりも、“知る”こと自体の恐怖が。
加えて個人的には“知りたいけど知ることが出来ない”状態が好きだ。
『ザ・マスター』とか『レイジング・ブル』みたいな手が届きそうで届かない映画が大好きだ。
だからもし自分がこの映画を撮ったら(テーマとかは抜きにして)「コレをしたら真相が知れるよ」という例のあのシーンで犯人を殺すだろう。
レックスやレイモンとは違う方向だが、個人的欲求を追求した結果、そうなる。
そんな人間なので、個人的にはそんなにオチで「怖い!」ってならなかったなあ。
でも怖がる人が沢山いるのも分かる。
『ヘレディタリー/継承』が好きな人とかにオススメしたいなって勝手に思ってます。