あまのうずめ

幸せなひとりぼっちのあまのうずめのレビュー・感想・評価

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)
4.0
決まりごとを守り地域の見回りをするオーヴェは43年勤めて来た仕事を解雇される。妻の後を追い首吊り自殺を図るが、私道に駐車しようとする車を注意する為中断する。車は向かいに越して来た中東からの家族。一言言って運転を代わり再び自殺を試みる。


▶︎以前観て好きな映画で、今回『オットーという男』の視聴前に再鑑賞。オーヴェの生い立ち、ソーニャやルネとの過去があるこちらの方がより偏屈ぶりや地域との摩擦に深みがあって好みだ。

単に涙腺が緩くなったからだけではなく泣けるところも多く、今は老害で片付けられてしまう行動に一石を投じている気がする。誰にも美しい過去があるのだ。そんなことに思いを馳せる一助となり、ひとりぼっちは不幸なだけでは無いこと、反面鬱陶しくとも関われる人がいる人がいることも幸せだという気持ちにさせられた。

ハリウッドでリメイクされたのも原作とオリジナルの力によるものだと思う。

(『コーダ愛のうた』でも思ったがオリジナルを観ていれば評価はどうなっていたかと思う時が多々ある)