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グレート・ウォリアーズ/欲望の剣のxoのレビュー・感想・評価

4.2
中世を舞台に、裕福な王族たちと貧しく粗野な傭兵集団とが争う話。どちらかに肩入れすることなく、それぞれの視点で物語は進む。
キーになっているのがヒロインである少女。彼女をめぐって男二人が争う話でもある。

すごくヴァーホーヴェンらしい作品。キャラクターを善か悪かで色分けしていない。傭兵側のリーダーであるルトガー・ハウアーは明らかに倫理的に問題があるし、行動の動機には私利私欲しかない。でも"悪人"とは言い難いと思わされる描写のバランス。そしてヒロイン女性は、本心では何を考えているのかがわからないあやふやな態度。それゆえ物語に緊張感が生まれている。

容赦ない描写も含めて、他の映画では見たことないようなシーンをいくつも堪能できる。犬肉を飛ばすところとか、舌をもぎ取られた少女とか、「娼婦ケティ」でも見た"影絵"とか。

女性たちが気高く生きているのは良いんだけど、レイプされたけど屁でもない、みたいな描写はさすがに引っかかる。あまつさえそれがきっかけで男に惚れちゃっているように見えるのとかもね。。
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