信仰心と野蛮さを兼ね備えた主人公達や、偽善かつ欺瞞が横行する領主サイドの兵士等、矛盾を抱えながら剥き出しで生きるキャラ描写が面白く、簡単には割り切れない多角的な人物造形が素晴らしいと感じた。特にヒロ…
>>続きを読む下世話でパワフルで面白い。そして全く無駄がない。
各キャラやってることは滅茶苦茶なんだけど根本的な行動原理がすごい原初的な欲望だから全然理解できてしまう。
ルドガー・ハウアーのかっこいいけど全然完璧…
傭兵として勝利に貢献し褒賞を貰うはずが領主アーノルフィニに騙され仲間ごと追放されたマーチン。復讐の為に襲撃した領主一行から金銀財宝を奪う中、領主家に嫁入りに来た姫も奪ってしまう…
まさに欲望の剣!…
ヴァーホーヴェンの映画はなぜこうも面白いのだろう。テンポの良さや正解ばかりのショットの連続だけではない、映画ウマ男だからこそ成せる技!
さらに美術面、演出面においても、細部にも手を抜かないリアルさへ…
冒頭から神父が兵士に説教している奥で、妊婦が彼らに酒を振る舞い、飛んできた大砲が兵士を蹴散らしていく。聖なるモノと暴力と欲望がワンシーンに詰め込まれた雑多さが凄まじい。
ゲリラ戦、籠城戦、バイオテロ…
「聖マーチン」をスケープゴートにして暴虐の限りを尽くしてきたルドガー・ハウアーの姿が、背景の輪と合わさって焼け跡で聖なる存在そのものに重ねられる瞬間にこそ、全てが詰まっている。聖と俗の境界を揺さぶる…
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