キネペンyiyi

下女のキネペンyiyiのネタバレレビュー・内容・結末

下女(1960年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

ガラス張りの大窓っていうのがもう視覚的に面白いよね。
そこをカメラがスーッと縦横無尽に移動しまっせ(この時代に窓もすり抜けるよ!)。

とにかくカメラが動くんだけど、キレキレで今の時代の流行ともまた違うカメラの動き方。
単にカメラが動いているのではなく、人物の心情に寄り添い、物語自体のサスペンスや不穏な雰囲気を演出するのにとても大きな役割を果たす。

韓国フィルムノワール、ヒッチコック風味。

一昔前の日本映画と、現在に至るまでの韓国映画では情念が重要視されることが多いと思うのだが、これは男と女の情念の衝突が本当に素晴らしい。

とにかくドキッとするカットが多い、下女のカットは来るとわかっていても怖いし、娘とか息子のカットとか、雨とか雷とかネズミとか、殺鼠剤の映し方とか、
とにかくワクワクが止まらなかった。

ラストも個人的には大正解です。
あれがあるから、あぁいい映画を見たなぁって爽やかな気持ちになりました。