Risa

グラディーヴァ マラケシュの裸婦のRisaのレビュー・感想・評価

4.7
こりゃまた 変な映画にあたった。
この映画 間違っても 誰かと観たくないです。このエロティシズムは夢見がちで男性目線すぎな気がします。
スレンダー女性しか起用してないし、行為を描いてるシーンは無いから芸術って訳では無いなと。。
もう少し俯瞰した撮り方であれば かなり良かったかと。

だからと言って、これまた 終わってみれば 案外良かったです。

現実と幻想?夢?の境目が最初から最後まで 曖昧にさせるタイプですね。
曖昧さはおとぎ話レベル。
話の構成としては なかなか珍しいもので、面白いです。

主人公の男は、自称盲目の男に騙されて犯罪の犯人にされてしまうのですが、男は 何に振り回されて居るのか、他人に騙されているのか、自分の妄想に溺れておかしくなったのか もう 判断が出来ない状況のまま終わります。

美しい女性を縛りつけ斬りつけたり、拷問器具やら、なかなかハードで、、これらを美しく撮りたかったというのは観て取れます。。。
ですが、まぁ、痛々しいし、
あまりにも 女が男の思うがままで、直視出来ないところもありました。
あれは、悪党に飲まされた薬による幻覚なのか、現実なのか、、主人公は判断力を失っていきます。

謎の金髪美女が、白いシフォンのワンピースに白いシフォンのスカーフ?をなびかせながら 踊るように 男を追わせるのですが、わざとらしい シフォンのなびかせっぷりが、まぁ、うざったい、、
この女性 お美しいのですが、最初にこの女性のデッサンが画面に出てくるのですが、画風が苦手で、まるでディズニープリンセスのデッサンみたいです。

男の使用人であり、愛人の様な存在の黒人女性がいるのですが、可愛らしいです。
パッケージの女性ですね。
体がまず美しいですし、『わかりません。ムッシュー』って、このくらいの反抗が(また、まぁ、男性目線過ぎるんですが、、)可愛いのもよく分かります。。

そして、男の事を愛していながら、愛に飢え、男が謎の金髪美女やらにうつつをぬかしている間に 憎しみが産まれます。
その憎しみで彼女はオペラを大音量で流して自殺。

こういう終わり方良いですよね〜。

男性目線の私利私欲夢見がちな部分がもっと客観的なら 女の私から見ても良かったです。
でも、こう、突っ走ってしまってる感じも大事よね。
Risa

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