「見ろよ、こりゃダントツで最高傑作だぜ。」
歴史が絡んだ戦争映画なのに完全に歴史との整合性を無視する痛快な娯楽作品。2000年代に入ってもうぶっ飛んだ演技はやらないのかと心配したのも杞憂、本作のブラピは本当にキレッキレ。目標は「ナチ殺し」1本、ワイルドな言動がとにかくカッコいい。
それを上回る位、クリストフ・ヴァルツ超良かった。地で嫌な奴なのかと思っちゃう笑。ニヤニヤしながらユダヤ人をネズミに例える「ユダヤ・ハンター」。親衛隊大佐の地位にありながら連合国と取引して母国を裏切るあのランダの胸クソの悪さは「死ね」って思った。あのキャラがあってからこそ、ラストはスカッとする。
映画館の火災はもちろん迫力満点だったけど、個人的には地下酒場のシーンの方を推したい。インディアン・ポーカーで黒人蔑視ジョークをかます少佐とのやりとりから銃撃戦に至るまでの、あのセリフだけで緊張感を高める演出はスリラーとしても良かった。