ロエキエロ

クレイジー・キラー/悪魔の焼却炉のロエキエロのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

サスペンスともオカルトホラーともつかない不思議な映画だった。
悪く言えばこの2つの要素が上手くかみ合っていない映画。
でもここからサスペリアPart2が作られたんだなぁ、という映画史的な楽しさもあります。
幼少期のトラウマから花嫁殺人を繰り返すジョン。彼は離婚してくれない嫁さんを殺害するのだが、嫁さんが化けて出る。
とくれば幽霊に殺人鬼が追い詰められるのかと思いきやそうでもなく、嫁さんの姿がジョン以外の人には見えていて会話もできる。なので誰も嫁さんが殺されたと気づかない。
しかもこの幽霊だが、ジョンが連続殺人で捕まるように仕向けることもしない。何しに出て来たのやら…
しかし変なところもあるストーリーでも映像の美しさや演出で飽きずに見せる手腕は流石に巨匠マリオバーヴァ。
ところで本作は殺人犯視点で進む。そして被害者の悲鳴をホラー映画でごまかしたジョンの主張を覆すところなどコロンボみたいだな、と思ったらコロンボは本作の前年にスタートしたらしい。影響を受けているのかもしれない。