期末試験が行われているある大学のキャンパスに殺人鬼が潜り込んだ。
女子大生の悲鳴が響きわたり、連続殺人事件へと発展していく…。
TV出身の監督ジミー・ヒューストンが『ハロウィン』に刺激され作ったホラー。
期末試験を控えた大学を舞台に、大型ナイフで惨殺を繰り返す謎の殺人鬼によって巻き起こる恐怖の惨劇模様を描く。
ただし、日本では劇場未公開。
冒頭車でいちゃつくカップルが殺されるシーンはまさに80年代のスラッシャーの王道で期待できる入りでグッド。
だがその後は、物語の前半というか、7割近くが青春学園ドラマに費やされています。
で、当然後半からはスラッシャータイム。
途中だけどもう観るのやめようかな、と思ったあたりでやっと殺人鬼が動きはじめる。
ジェットコースターのように人が死んでいきます。
後半のホラー度はわりかし強いですね。
突然現れる殺人鬼の演出が上手く、何度も驚かされてしまいました。
少なくともホラー映画が苦手な人は、前半の学園ドラマの雰囲気からの急激な変化に、更に恐怖を感じてしまうかも知れません。
とはいえ、殺害シーンは他のスラッシャーに比べると地味の一言に尽きます。
ほぼマイケルと同じような包丁しか使いません。
監督は『ハロウィン』に影響を受けてこの作品を作り上げたため、殺害方法にはあまり拘りがなかったってことですかね。
あと殺人鬼の動機が不明なので、なんだか消化不良。
完全な無差別殺人?
これほどまでに殺人鬼の不明瞭さが目立つ映画もなかなかない。
『13日の金曜日』や、『ハロウィン』のように納得の出来る殺人鬼を用意しておいてもらいたかったものです。
まぁ出来の悪い作品に比べればよっぽどマシな仕上がりではありますが。
ちなみにパッケージには、「『ザ・フォッグ』のジョン・カーペンター、『悪魔のいけにえ』のトビー・フーパーに次ぐホラー界期待の監督だ」と書かれていました。
期待しすぎだっての。