けーはち

吸血のデアボリカのけーはちのレビュー・感想・評価

吸血のデアボリカ(1970年製作の映画)
2.9
ユーロ・トラッシュ(欧製B級悪趣味映画)の雄、スペインの怪人監督ジェス・フランコが文芸的にドラキュラ伯爵にとりくんだ意欲作。B専な監督がかなり原作忠実に頑張って格調高くしているのだが、律儀に「DRACULA」と名前を書かれた棺に笑ってしまったり、明らかに四角い発泡スチロール製の石型プロップとかのチープな特撮・美術・演出ですませてしまうところもあってご愛嬌。ドラキュラ伯爵は名優クリストファー・リーが牙を見せないよう口をモゴモゴさせつつも静かな威厳を感じさせる語り口とほとんど瞬きしない眼力で演じきる。