こぅ

虐殺の街のこぅのレビュー・感想・評価

虐殺の街(1950年製作の映画)
4.0
ウィリアム・ディターレ監督による、フィルム・ノワールで、
【サイコ・サスペンス】。

ダニー(チャールトン・ヘストン)とクラブで知り合い、
アーサー(ドン・デフォー)をイカサマ ポーカーに誘い、
有り金を巻き上げる。狂気の復讐鬼から命を狙われる…。

別邦題の【執拗なサイコ】のがしっくりくきて秀逸かと。

OPクレジットからドラマは始り、テンポは上々。

決定的な犯罪は起こらない、ある種、巻き込まれ型サスペンス
だ。
プロットの元、起因となる人物、アーサーのキャラ設定が、
良くない。
元◯◯なのにメンタル弱すぎ。
いくら脅されたって、自分の意思一つで自己責任、これは
◯故。
故にこのパートは犯罪として弱く、復讐される説得力に欠ける
が、加害者的主人公らが実の被害者、精神異常なサイコパス
を観る映画と捉えれば納得出来る。

ダニーらを狙っている復讐鬼の正体は、推理せずも劇中判明
しているのだが、【薬指の◯◯】のみを見せ、姿はクライ
マックスまで一切映さ無いという心理的恐怖の演出は、
【激突!】【サスペリア2】の原型。

また、怯えつつ1人また1人と消されていく様は、【サス
ペリア】、【13金】等のホラーの王道的展開にも似ている。

突っ込み処も多々有るが、執拗に追ってくるサイコ野郎の
スリルをシンプルに楽しむのが正しい‼︎

半ば過ぎには、ゾッとする復讐鬼のサイコの素性的なものも
明かされ、説得力、恐怖に追い打ちを掛ける。

撮影は、タイミングを計算した場面が見当たる。
夜の霧の波止場も良い。

ダニーを一途に支える健気な女、フランをリザベス・スコット
が好演(歌唱シークエンスは多過ぎる)。

終盤、ダニーが被害者の奥さんと、、は余計と思ったが、
後々必要なパートであった。

ダニーは警察の危険回避指示でラスベガスへ飛ぶ、、

執拗に追ってくるサイコパス、、
ついに(やっと)顔を現すクライマックス対決は、コメディ
では無いが、少し笑える(あんたは方法より殺すのが目的じゃ
ないのか⁉︎)。


ラストは、、
サイド的に有った締め括りで後味良い。
「◯◯は卒業する」

出来云々よりも世界観(ムード)が好みのこぅスコア設定。


*チャールトン・ヘストン(26)の祝主演デヴュー作で、
イケメンっぷり、堂々たる演技で好印象を残した。


*【死亡遊戯】で、ラスト、情けない死に方をした禿げ爺役、
本作では警部を好演したアカデミー俳優ディーン・
ジャガー(47)は、この時から既にてっぺんが、、
こぅ

こぅ