たりほssk

サン・ジャックへの道のたりほsskのレビュー・感想・評価

サン・ジャックへの道(2005年製作の映画)
3.4
~心身を浄化する旅~

この映画を見て、初めてサンティアゴ巡礼のことを知りました。1500㎞を2か月かけて歩くという非常に厳しい道のりで、その厳しさが歩く人々の心や体を浄化していくんだなあと思いました…
仲の悪い3兄弟も、それぞれ様々な個人的事情を背負って参加したメンバーも、歩き続けることによって自分の中の何かかが変わっていくその様子がよく描かれています。
女の子がお化粧道具やドライヤーを次々捨て始めたり、いつも手放せなかった薬がいらなくなったり…そういうのって何だかとても清々しく感じました。ツアーのメンバーが組み合わせを代えて話し始めて、みんなが仲良くなっていくところも良かったです。

ただ、心の中の葛藤というシリアスな部分とコメディの部分のバランスが、中途半端に描かれていたように感じ、それが残念でした。もっとコメディの要素を強めてもよかったんじゃないかなと思います。
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