ノッチ

八仙飯店之人肉饅頭3/エンド・オブ・マーダーのノッチのレビュー・感想・評価

2.0
働き者のマーが行方不明になった。

不可思議な失踪事件に興味を抱いたリー警視とブライアンら香港警察が、事件の捜査に乗り出した。

マーは多くの人々に高利貸しをして生計を立てていた。

捜査上でマンという若者が捕えられ、マーの殺害を告白してゆく。

『八仙飯店之人肉饅頭』の3作目。

証拠がなく殺人者の自供だけで起訴された実際の事件の映画化(らしい)。

これ、八仙飯店も人肉も饅頭も何も「全然関係ない」。

食肉のシーンすら出てきませんのでご注意。

この映画は、猟奇物でもなんでもないので、この題名はまったくのインチキである。

原題読むと『八仙飯店之人肉饅頭』と何の関係も無いので、勝手にJVDがシリーズ化したものでしょう。

さて、本作は実際にあった事件を基に構成したドラマ。

証拠も死体も目撃証言も無く、犯人らの自白だけを頼りに起訴して有罪判決が出た事例らしい。

ストーリーは兄が行方不明になったので、警察に捜索願いを出す妹から始まり、警察が面倒くさがりながらも捜査して犯人を逮捕、犯人の自白による回想で流れていきます。

本作は複数犯を描いておりますが、全員罪の意識に耐え切れず自白してしまうという、ある意味3作中もっともリアリティがある題材。

人を殺してノイローゼになり、食べ物ものどを通らないなど、シリーズの中では最も犯人に人間らしい感情が見られる作品であろう。

しかし、見事に面白くない。

だいたいこのお話しはただの殺人ものであり(確かにバラバラにはしてるが)、それに絡んだスリルも無いし、残酷度なんてまったく無いに等しい。

最後の終わり方も実に唐突であっさりし過ぎ。

置いてきぼりを食らう感じ。

見所は死体をバラバラにするところと、殺してしまった高利貸しの幽霊に怯える若者たちの行動…くらいかな・・・?
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