アイリス

2022のアイリスのレビュー・感想・評価

2022(2009年製作の映画)
1.0
この映画を何かと間違って純粋に楽しみに手に取ってしまう人が万が一いたら可哀想なので、最初に肝心なことを書いておきます。ゴミです、今すぐ棚に戻して下さい。

しかし悪ふざけとして、時間を無駄にしてまでクソ映画叩きで遊びたい人にはオススメです。ずっとツッコミ大会ができます。

タイ映画。『2022:TSUNAMI』という原題でローランド・エメリッヒ監督の2012を彷彿とさせるが、邦題は『2022』とだけになっていて更に悪質。どんな判断か理解に苦しむが日本語吹替も収録されている。なお本当に聞くに耐えないゴミのような吹替なので、ある意味それだけでも面白い。クソ映画叩きの人は是非吹替でどうぞ。

内容は当然死ぬほど面白くない上に、何を伝えたいのか全く理解できない演出が多く、更に各シーンの繋ぎが雑過ぎることも重なり、もはや何が起きていて誰がどこで何をしているのかさえ分からないまま話が進んでいく。いや、進んでいるのかさえ分からないんだけどね。回想シーンも回想シーンだと分かりにくく混乱を加速させている。
普通に観てたらTSUNAMIの到来を待たずに停止ボタンを押してしまうだろう。

随所に挿入されるCGはPS2レベルで失笑ポイント。

思い付きでリテイクも出さずに撮影して、後から編集で何とかしようという制作方針らしく、服が突然乾いたり、水中ゴーグルの位置が前後したり、船から飛び込む前に明らかにバランスを崩していたりで、何が起こるか分からないホームビデオのような楽しさが散りばめられていて、編集で何とかなっていないのが面白い。

こういうシーンが撮りたい!という気持ちが稀に伝わってくる(基本的には上記のとおり何も伝わってこない)が、素人が思い付きでやっているようでリアリティが欠落しているため、それっぽさだけが独り歩きしていてすっごい恥ずかしい。

最後にタイらしい仏教感が前面に出てくるんだけど、それはもうめちゃくちゃ笑えるんだけど、これについてはもしかしたらタイ人は涙を流して感動しているかもしれないので触れないでおく。

あと基本的なカメラワークが「適当に寄せて画面を揺らしておけば良いだろ」みたいな感じなので、あまり真面目に観続けていると気持ち悪くなるかもしれないので注意。
アイリス

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