真っ黒こげ太郎

HAKUGEKI 迫撃の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

HAKUGEKI 迫撃(2004年製作の映画)
2.5
極秘ミッション

「大統領ヲ救出セヨ」

(注)本作は刑事アクションコメディです。




お洒落な街フランスで、大統領が忽然と姿を消した。
この大事件に当たることになった、女たらしのサン・アントニオ警視とドすけべ親父のべルリエ警部の仲良し2人組。

2人はそれぞれ、元清掃員のブラントと刑事志望なアントニオの息子トネを仲間にしてお互いにゆる~い調査を繰り広げる。
果たして、犯人の正体は。
そして、大統領の行方や如何に。




消えた大統領を探して女たらしの親父刑事が事件に挑む、イギリス産の刑事コメディ。
ぱっと見はアクション映画っぽいジャケでイギリス産の映画だから、てっきりアクションとコメディが半々なコミカルな刑事アクションかと思ってレンタルしたら…どちらかというとアクション2割:コメディ8割な内容だった。


ストーリーは単純明快で「消えた大統領の姿を刑事が探していく内に巨大な陰謀に巻き込まれてゆく」というベタな内容。
尺は90分ぴったりで話のテンポも好調、しっかりと海外(リオデジャネイロ)でロケしてるし、アクション演出も悪く無く役者もそれなりで動けてる。

しかし、全体的にゆる~いコメディタッチで、ラテン系ののんびりしたBGMも相まって何処か締まらない出来。
そもそも、本作は洒落てる割におっさんが女性に迫る下ネタが多すぎる。
スケベ担当の相棒は兎も角、警察所の所長や主人公のイケオジまでもが女に手を出しまくる始末。w
しかもその割ににオッパイは熟女のが一か所ある程度しかない。何のためのお色気描写だよ!?

ストーリーもベタな割に手堅く纏まってるし、敵を探すサスペンス要素や敵の本拠地への殴り込み等、見せ場も多いハズなのに、気の抜けた緩すぎるコメディ演出で終始してしまっている為にイマイチ力が入らない。
安いなりに銃撃、爆破、カーチェイス、殴り合いと言った要素は抑えているが、どれも薄味。
敵地への殴り込みやラストシーンは少し真面目になるが、それもほんの少しだけ。

大統領の顛末や潔い死を選ぶ黒幕の最後等、ドラマ方面でもグッとくる場面こそあっただけにもう少しシリアスな要素を増やしても良かった気がしなくもない。



アクション、コメディ、バディ要素と多く盛り込んでおり娯楽作としては間違ってない作りではあるけど、全体的に緩すぎる作りでどうも締まらない出来になってしまった作品。

この手の映画に何を求めるかによって評価は変わるかもしれないけど、私的にはそんなにハマらなかったかな…。
少なくとも俺みたいにアクション寄りな内容に期待すると失敗するかも…。
(コメディ目当てに見ても楽しめるかどうかは分からないけど)

見どころが無いわけじゃないので、フランスのコメディアクション映画が好きなら暇つぶしに見てもいいかもしれない。
勿論、自己責任でね。