あや

動くな、死ね、甦れ!のあやのネタバレレビュー・内容・結末

動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

最後の駆け足気味の展開に「え!?」となったまま、映画の幕が閉じる。

戦後の荒れた炭鉱地だろうが、平和で物に溢れた時代に生きようが、子どもたちの無慈悲さとか無鉄砲さは同じやなぁ、て思った。
特に、万年筆が盗まれたときに先生が犯人が見つかるまでみんな帰させないシーンはふつうにあるある〜てなった。

ただ、あるあるな子どもたちの言動と当時のソ連の環境(片足のない人が白い目を向けられずに普通にいたり、街から逃げたいと列車に飛び乗ろうとする女がいたり、女囚が自由になるために男にせがんだり、、、)が今の時代から見るとミスマッチで、ときどきハッとさせられた。

いつの時代も小学生は男の子より女の子のほうが大人びていて、ガーリヤがこの映画をより魅力的にさせていた。

最後の線路をふたりで歩くシーンは、子どもたちの淡い恋がこれから生まれようとしている柔らかな空気があったのにも関わらず、いきなりそれを覆す展開。

歌をうたうワレルカに、続けてというガーリヤの笑顔が愛おしすぎた。

その危うささえも、この時代のソ連を物語っているのかな、と思った。

ドキュメンタリーを観ているような先の読めない映画やった。
あや

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