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渇きのkotchanのレビュー・感想・評価

渇き(2009年製作の映画)
3.8
ヴァンパイア映画です。
このジャンルは『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』を真っ先に思い出します。トムクルとブラピの美しさが強く印象に残っているおかげで、「ヴァンパイア=イケメン」のイメージがいつまでも払拭されません。
その意味では、決してイケメンではないソン・ガンホがヴァンパイア⁇←失礼!

全く問題なし。
人間味溢れるヴァンパイアはどこか親しみがわきます。彼の持ち味ですね(^-^)
前半はヴァンパイアのサンヒョン神父(ソン・ガンホ)と人妻テジュ(キム・オクビン)の不倫がメイン。汗の滴る首すじとうなじ、スカートから覗く生足、キム・オクビンが実に官能的。大胆な濡れ場では美肌の裸体を惜しげも無くさらし、熱い女優魂を感じさせてくれます!
生気のない死んだ目をしていたテジュが、サンヒョン神父との恋を経て輝き出す。小悪魔的なテジュは、ラブドラマからサスペンススリラーへと作風を変える中盤以降ますます美しくなり、終盤にかけては妖艶な魅力を放っています。

ヴァンパイア作品にありがちな要素をパク・チャヌクらしくコミカルに取り入れながら、物語は残酷な描写を確実に積み重ねていきます。
青みを帯びた幻想的なラストの映像、サンヒョン神父とテジュの最後の会話が涙を誘います。
気持ちの落ち着かせどころに悩む独特な作品ではありますが、「パク・チャヌクがヴァンパイアものを描いたらどうなるか?」のひとつの回答としては納得できました。
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